スーパーファミコン用ソフト


『アクロバットミッション』


販売:テイチク               プレイ時間 :「クリア1回」

購入価格:480円            執筆日:2003年 9月4日





■第一章 『さようならUPL』


『アクロバットミッション』(テイチク)は、
縦スクロールシューティングゲームです。


オリジナルはアーケード版で、
特異なシステムと抑え目の難度を信条とした
シューティングに定評のある、故・UPLの作品です。

この、『アクロバット〜』『鋼鉄要塞シュトラール』
あたりの作品を最後に、UPLは倒産。

シューティング時代の終わりを感じさせた
悲しい結末でした。



その後、UPLが、
パチンコ・パチスロメーカー『アルゼ』となって復活した事も、
色んな意味で感慨深い事件でしたが。






■第二章 『システム』


…このゲームの特色。
それは、ヤバいほどに強い自機にこそあります。


この自機が、性能そのままに他のシューティングゲームに
乗り込んだ場面を想像すると背筋が凍ります。
敵に対する同情の念すら、こみ上がる心地です。


とりあえず、以下で、その高性能っぷりをご覧下さい。





…まず、いきなりですが、
『敵本体に接触しても死にません』

…敵に接触しても跳ね飛ばされるだけで
壊れないという漢っぷり。

体当り上等。 世露死苦。  …そんな感じ。


敵弾に当たって、はじめてミスになります。
(たしか、同社の『アトミックロボキッド』
同じようなシステムを持っていたはず。)





さらに、
『バーナーアタック』

…この自機、停止している状態から移動を始めたときに、
後方に『バーナー』を噴射するんですよ。
で、それに触れた敵にダメージを与えると。

逃げていく上に後ろの者を焼き払うわけですから、
敵にしてみればたまったものではありません。


彼らもゲリラの村に食料をもらいに来たのが
そもそもの過ちだったわけですね。
分かる人だけ分かってください。 8小隊。




加えて、
『ボムバリアー』

…一定時間自機が無敵になり、画面中の敵にダメージを与える。
今ではほとんどのシューティングに
当然のごとく採用されている『ボム』

当ゲームの自機にも装備されております。
(もっとも、このゲームは1991年の作品ですから、
かなりスピーディな導入と言えるかもしれません。)



で、このボム、ゲットすると自機の側面に装着されるのですが、
この部分に敵弾が当たると自動的に使用されます。

つまり、1発分の『バリア』の役目を持っているわけですね。

心強いです。




とどめに、
『シャイン・スパーク』

…ショットボタンを押しっぱなしにすると、
一定時間でエネルギーが満タンになり、
ボタンをはなすと強力ショットを発射!
というシステムは、『R−TYPE』以降よく見かけるようになりました。


が… このゲームの溜め撃ちは、その上を行きます。

何しろ、『敵弾すら消しさってしまう』のですから。

しかも無制限。
常に溜めておけば、前方に敵無し。

つか、この名前、『ゲッターロボ』の必殺技…






…と、このように非道な性能を誇る当ゲームの自機なのですが、
それでも簡単にはクリアできなくなっています。

それは敵が、さらに上をいく非道の数々で応戦してくるからです。


『敵のショットが大きい』
『一部の敵の撃つショットが、自機の移動速度より速い』
『ザコですら耐久力があり、一撃で死なない』
『ボスが結構デカくて、自機の逃げ場が少ない』
『狭〜い通路の中で、大き〜な中ボスが出てくる』




…なんか、
初心者に親切なシステムをどんどん注(つ)ぎ込んだら
自機が強くなりすぎて、
あわてて敵の性能を上げて、かろうじてバランスを保った
という『ドロ縄感』のあるゲームです。




…背景も、飾り気に乏しくてさみしいです。

真っ暗な宇宙に白い星が流れていくだけの背景なんて、
見たの10年ぶりですもん。(2003年現在)





…個人的には、このゲームよりも
『鋼鉄要塞シュトラール』の移植を切望〜。

僕は待ちつづけます。




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