スーパーファミコン用ソフト
『弟切草』
販売…チュンソフト
購入価格 0円 (妹にもらう)
執筆日:2002年 5月2日
■第一章『新システムとは』
…『ドラクエ』や『トルネコの大冒険』など、
本当の意味での新システム作り
ができる数少ないメーカー「チュンソフト」が、
『サウンドノベル』なる新システムを引っさげて
世に送り出したのが『弟切草』です。
…その前に、
「新システムを作れるメーカーなんか、
他にいくらでもあるじゃん」
などとおっしゃる方のために
説明のお時間をいただきますね。
…結論から言いますと、
現時点で「新システム」と呼ばれる物の8割以上が、
『以前あったものの焼き直し』か、
あるいは
『とりあえず「売り」になる部分が欲しいので、
英単語をそれらしく並べて、頭文字とって、
「うんたらこうたらシステム」略称「●●●S」
(最後は「システム」の略でたいてい「S」になる)
とか言って
オリジナル気分にひたってるけど
実はやっぱりただの焼き直し』
と言っても過言ではありません。
…「焼き直し」が悪いとは言いません。
『トルネコの大冒険』が
『ローグ』シリーズの焼き直しなのは有名な話です。
また、同社の代表「中村光一さん」が手がけた
『ドラゴンクエスト』のシステムが、
戦闘部分を『ウィザードリィ』から、
移動部分を『ウルティマ』から継承されている事は、
ゲームを作る者にとって
「知らなきゃモグリ」と言われるほどです。
…問題なのは、既存のシステムを流用する際に
『そのシステムが持っていた弱点を
キッチリ克服しているかどうか』
という点で、これがなされているものは
『新システム』と呼んで差し支えないでしょう。
されていなければ、
『安易な焼き直し』『真似ゲー』と呼ばれても、
制作者は文句を言うべきではありません。
…ちなみに『ドラクエ』の元となった海外の名作、
『ウィザードリィ』と『ウルティマ』には、
移動・戦闘において以下のような長所短所がありました。
作品名 | 移動 | 戦闘 |
ウィザードリィ | 「主人公視点」による臨場感の高さがあるが、3Dダンジョンの攻略がプレイヤーの「マッピング能力」に左右されがちで、敷居が高い。 | 「コマンド入力」による戦闘は、敵との間合いに気を配る必要が無い分、比較的スピーディに決着がつく。 |
ウルティマ | 「見下ろし視点」により、付近の状況が把握しやすい。 | マス目状のフィールドを移動しつつ行う戦闘はシミュレーションゲームのそれに近く、面白い反面、時間がかかりすぎるという難点がある。 |