スーパーファミコン用ソフト

『スーパー スネーキー』

販売…四次元     購入価格 480円



■第一章『パジちゃん』

『スーパースネーキー』は、あの超名作『テトリス』
製作に関わられた「アレクセイ=パジトノフ氏」、
通称「パジちゃん」 (見城こうじ氏命名)
が監修した落ち物パズルです。

彼は『テトリス』以降も、実はけっこうな数の作品を世に送り出しています。

『ハットリス』を初めとして、
『チェスのナイトの動き(将棋の桂馬みたいな)でパネルを消していく、
ディスクシステムで出てたゲーム(名前忘れた)』
とか
( 後日、「AX56000」氏の情報により『ナイトムーブ』と判明。
そうそう、『ナイトムーブ』だ『ナイトムーブ』。 きゃっほー。 )

『クロックワークス』とか
『ブレイクスルー(ザ・ウォール)』とか…


『ブレイクスルー』なんて知らねぇよ、という方でも、
パソコンソフトで「さめがめ」と呼ばれる、ブロックを
チビチビ消していくゲームを見たことがあると思いますが、
実は「さめがめ」のオリジナルが『ブレイクスルー』なのです。
(↑す、すみません。 後年、これは逆であるとの情報提供をいただきました。)


こうして見ていくと、つくづくスゴい男だと再認識させられますね、「パジちゃん」。

「パジちゃん」なんて恐れ多くて呼べません。

「パジ様」とか 「パジ殿」とかお呼びしたほうがベター? ←つーか略すな

そんな「パジ御大」(←新機軸)の次なる野心作『スーパースネーキー』。

存分に楽しませていただこうと思います。



■第二章『ヘビ 地獄 天国』

…このゲームの目的は、上から1匹ずつ降ってくるヘビを動かして、
同じ色のヘビどうしを接触させて両者を消すことで、
上まで積み上がらないように耐える、というものです。

『テトリス』と似たルールですね。

ゲームモードには、「ノーマル」と「キングコブラチャレンジ(パズル)」の
2つがあり、『ノーマル』は延々ヘビを消していくゲーム、
『キングコブラ〜』は指定された条件をこなしていくゲームです。

…落下中のヘビは、十字ボタンを押した方向に進ませることができるので、
縦長にしたり、横に寝かせたり、L字型にしたりといった
バリエーションが持たせられます。


が、着地した時点でヘビの頭が向いている方向に隙間があると、
そちらに向かって勝手に進み始めるので困ります。

行き止まりになるまで進み続けるので、
なかなか思い通りにヘビの配置ができません。

消したくもないのにヘビが消えてしまったり、
消そうと思っていた場所に別の色のヘビが入り込んで
消せなくなってしまったりと、非常にヤキモキさせられます。


…また、ヘビを消すと付近の他のヘビが隙間を埋めるように
下に流れていく
のですが、大量のヘビがそれぞれの
頭の向きにしたがって右へ左へと流れていくので、
動きが予測しきれず、作戦の立てようがありません。


…加えて、ゲームを進めるにしたがって、
難度を上げるためにヘビの「色の種類」が増えます。

最初は「深緑」や「茶色」のような、ヘビらしい色なのですが、
種類が増えてくるにしたがって、
「蛍光色の緑」
「赤い体に青い斑点」

「青と黄色の縞模様」といった、
けっこうヘビ好きな僕でも頭痛をもよおすような
不気味なカラーリングのオンパレードになってきます。

これらが何10匹も絡んでいるゲーム画面を想像してみて下さい。

ヘビが苦手なウチのおふくろなら間違いなく 寝込むほどの
イムパクト溢るる光景が楽しめます。



…お次は、パズルモードである『キングコブラチャレンジ』の説明です。

こちらは、1ステージ2回戦の構成になっており、
1回戦(小手調べ)のときは条件を満たせなくてもコンティニューできますが、
2回戦(本戦)で条件を満たせないと、即ゲームオーバーという厳しい仕様です。

しかも、その条件が「運頼り」なものが多く、
本来なら軽く突破できるレベルの命題が、
「必要な色のヘビが出なかった」という
プレイヤーの実力と関係無い部分
が原因で負けてゲームオーバーになるなど、
プレイヤーのやる気をそぐ工夫がいっぱいです。


…そして、その苦行を超えた先には御褒美として
『5秒ほどのアニメーション(リアルな音声付き)』が楽しめます。

『コブラが首をグネグネ動かしたり、ズルズルと地面を這いずったり、
プレイヤーに向けて大口を開けたり、マングースと噛みあってもつれたり、
しかもそのマングースがぐったりしたり』
する
嫌がらせとしか思えない 質の高いアニメは、
ヘビが苦手なウチのおふくろなら間違いなく 天に召されるであろう
強烈なイムパクトに溢れております。


ステージクリアするたびに、画面の周りに
100匹近いヘビが絡みつくようにしてできた枠が表示されて、
その中に 『CONGRATURATION!』(おめでとう!)と表示されるのですが…

本当に製作者にはプレイヤーをねぎらう気持ちがあったのかどうか、
はなはだ疑問です。


…一方、マニュアルに目を通してみると、
やたらコミカルなヘビのイラストが随所に見られます。

日本での販売元である「四次元」が、
開発元から、このゲームの画面を見せられたときの
アセリと絶望感が、
少しでも商品としての体裁を取りつくろおうとしているイラストから
痛いほど察せられるのです。


…このゲーム、アイデア自体は悪くないのですが、
プレイヤーへの配慮が欠けすぎている(特に視覚面)ように思えます。
次回はその点を考慮した作品づくりを心がけてくださいねー、 『パジちゃん』。



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