スーパーファミコン用ソフト

『スーパーボンバーマン3』

販売 イマジニア        プレイ時間 「オールクリア3回」

購入価格 1980円     
執筆日:2002年 11月20日





■第一章 『逆行ではなく前進』


『スーパーボンバーマン3』(ハドソン) は、
固定画面のアクションゲームです。

ファミコン時代の名作『ボンバーマン』に、
対戦要素を盛りこんだ『スーパーボンバーマン』
シリーズ3作目になります。



…元祖『ボンバーマン』は、『ロードランナー』(ハドソン) 同様、
フィールドの横幅が縦の2倍ほどあり、
多少の横スクロールをさせないと全画面が見れなくなっています。

そのため、画面外の敵がどこにいるかが分からない
といった難点を持つシステムでありました。




…一方、『スーパー〜』
完全な固定画面アクションになっています。

一見、時代に逆行するようですが、
『全ての情報をユーザーに与えた上で戦ってもらう』という
正々堂々としたシステムで面白さを追求している作り手の姿勢には、
強い同意と感動をおぼえさせられます。



そう。 こうでなくてはいけません、ゲームは。






■第二章 『システム』


…固定画面アクションとしては
3本の指に数えられるほど秀逸で有名な当ゲームですが、
一応、システムの説明など。


『スーパーボンバーマン』は、元祖とは少々異なり、
ステージ内の「コア」を全て破壊した後、
脱出すればクリア
となります。

敵は全滅させなくてもOK。



1つのステージは4つのエリアからできており、
4つ全てのエリアをクリアすると、「ステージボス」との対戦。
これを倒せばステージクリアになります。

6つの、特徴あるステージが、プレイヤーに立ち塞がります。





…主人公ボンバーマンは、『バクダン』を使って敵を倒します。

地面に置かれたバクダンは2秒後に爆発。
設置点を中心に、上下左右に爆風を伸ばします。

コレに触れたものは敵味方を問わずに死亡するため、
プレイヤー自身も注意が必要です。

また、「壁」なら破壊できますが、『柱』は破壊できません。




…爆風は、破壊できないものに届くと、
それ以上は伸びなくなります。
( つまり例えば、上下を「柱」に囲まれた所で爆発させると、
爆風は左右にのみ伸びていくわけです。)



さらに、爆風が「他の設置済みのバクダン」に触れると
「誘爆」を起こします。

爆風の届く範囲にズラリとバクダンを並べて、
そのうちの1つを爆発させれば、誘爆によって一度に
広範囲にわたる大爆発を起こすことも可能なわけです。



…なお、設置したバクダンは通過することができないので、
これで敵を囲んで足止めさせることができます。

反面、ウッカリ自分自身を閉じこめた挙句、
爆死することもあるので注意が必要です。




…バクダンの「爆風の大きさ」「一度に設置できる数」は、
それぞれパワーアップアイテムを取ることで増えていきます。


以上が基本ルールです。





『〜3』では新たに、主人公の攻撃を補佐する
カンガルーのような生物『ルーイ』が登場しますが、
際立って役立つわけではないので、バリヤの代わり
(一度だけダメージを防いでくれる) ぐらいに考えて使うと良いでしょう。






■第三章 『秀逸アクション』


…当作品のシステムは元々優秀なものですが、
そこに数々のアイデアを散りばめることで、
固定画面アクションとしては屈指の
『多彩で戦略性に富むゲーム』に仕上げられています。




「ベルトコンベアのように動く地面」

「上下左右でループして繋がっているフィールド」

「通過した者を高速で射出するゲート」

「ランダムで降り注ぐ火山弾やミサイル」

(ただし、落下地点は点滅するため、すぐ分かる)

「乗ると走り出し、進路上の敵・カベを全て倒すトロッコ 」

(ただし、走り出したが最後コントロールできないため、
ゴール付近で敵に囲まれる危険アリ)




などなど、多彩な仕掛けに彩られたフィールドに…



「カベに化けて潜んでいる敵」

「ジャンプをくり返し、滞空中は爆風が当たらない敵」

「上空に飛んで、カベを乗り越えて近づいてくる敵」

「地面に潜って、爆風を避ける敵」

「近づくと主人公を吸い寄せる敵」

「仲間どうしでコンビネーションを組んでくる敵」

「プレイヤーが設置したバクダンに
ショットを撃って爆発させてしまう敵」

「自分自身が爆発して、その爆風で
プレイヤーが設置したバクダンを誘爆させてくる敵」



などの、これまた多彩なモンスター達が徘徊しています。




…しかも、「フィールドの性質」「モンスターの性質」
うまく組み合わせてあるため、
簡単そうに見えるステージが実は難敵だったり、
どうしようもなさそうなステージが工夫次第で
比較的簡単に突破
できたりして、感心させられます。



フィールド内に設置されている「カベ」についても、
闇雲に破壊するのではなく、
モンスターの性質を考慮した通路になるように壊すことで
自分に有利なフィールドを作り上げられたりと、
戦略を工夫する楽しみに満ちています。



「低めに抑えられた難易度」や、「一度クリアしたステージは
何度でもやりなおしてパワーアップアイテムを稼げるシステム」
も、
当作品の『多彩な内容』を存分に楽しむための
欠かせない大切な要素と言えるでしょう。






■第四章 『これさえ無ければ…』


…こーんなイイ作品でも、
実はやっぱり困ったところがあるわけです。


惜しい! 実に惜しい。



…その難点とはズバリ、『最終ステージの難度』であります。

いえ、ステージ自体は難しいとはいえ、
ココまでの戦い方を応用すれば突破できないレベルではありません。

最終ボスもかなりの強敵ですが、
4〜5回も対峙すれば、100%勝てないまでも、
勝率5分5分ぐらいには持っていけるようになるでしょう。




…では、何が問題なのか?


『最終ステージに入った時点で、それまでクリアした
他のステージに戻ってアイテム稼ぎができなくなる事』


『コンティニューすると最初のエリアに
(このステージは全8エリア) 戻されてしまうこと』


の2点が問題なのです。



この2点のために、コンティニューによる再プレイ
異様に高難度になってしまっています。

「難度の低い前半ステージに戻ってアイテムを入手し、
充分にパワーアップしてから戦いに挑む」

という『復活技』が完全に封じられてしまう上に、
「ボスステージだけに何度も挑んで、
ボスの行動パターンを学習し、有効な戦い方をあみ出す」

ことができない (残機が無くなれば、エリア1からやり直し) わけですから。




『今まで練習してきたことを結集して、
実力で突破するんだ!』

という開発者の思いは分かるのですが、
本当にいきなり「敵・トラップ」が強くなるのです。



…たしかに、
これまでの5ステージの要素をキッチリと習得していれば、
決して突破不可能ではない難度だとは思います。

でも、せめて最初のエリアから『リモコン』を装備させてほしい。
あるいは、敵を倒したときの点数を巨大にして、
残機をガンガン増やせるようにしてくれれば…

それなら、何とか突破できると思うのです。





…というわけで、そんな過酷な最終ステージに挑んで
散っていった方々のために、本に載っていた
「フルパワーアップで最終ボスから始められるパスワード」
お教えしましょう。


『3104』 ←メモメモ



その本には「エンディングに行けるパスワード」
載っていたんだけど、それは教えません。

こういう良いゲームは、
あなた自身の力でクリアしてほしいから。




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