スーパーファミコン用ソフト 『であえ殿さま　あっぱれ一番』 販売：サンソフト　　　　　　　　　 プレイ時間 ：「クリア５回ほど」 購入価格：１８８０円　　　　　　　　 執筆日：2003年　１０月３日

■第一章『バカ２人』


…『であえ殿さま あっぱれ一番』（サンソフト）は、
任意スクロールアクションゲームです。


志村健のバカ殿を子供にして品を良くしたような『バカ殿』と、
ヒロポン（by 桜玉吉）を西洋風にしたような『バカ王子』の２人が、
地球を狙う悪の宇宙人を退治する物語です。



…今回は趣向を変えて、
ゲーム全体の流れを説明しつつ
批評をしてみようと思います。






■第二章『江戸へ』


…平和の世に飽き々々していた『バカ殿』の元に、
死んだマッチョな父親がバケて出ます。
何やら、地球を狙う不穏な存在を感じるとの事。

それはイイんですがお父さん、
いちいちマッチョポーズ付けてしゃべらないで下さい。

旅立つ決心をすると、お父さんと合身して、
変身能力『マッチョ』を使えるようになりました。



…さて、とりあえず黒幕と思われる
『徳川 Yeah（イエ〜）康』に会いに行くことにします。
（実はこのゲーム、いきなりボスの居城に乗り込むことができるのですが、
その場合、地方に散らばった拠点を守る「中ボス」と連続で戦わなければなりません。
しかも地方の拠点のようにアイテムが落ちているわけではないので苦戦は必至。
おとなしく拠点を１つずつ潰してから、居城に乗り込むべきでしょう。
拠点で倒した中ボスは、居城では出てこなくなるからです。）


お笑いゲームでありながら、
グラフィックやレスポンスは、なかなか上質です。
ただ、「処理落ち」が多いのがちょっとまどろっこしいかな？




…「バカ殿」の基本攻撃手段は『扇子』。
かなりの攻撃範囲があるので、離れて連打しているだけで、
たいていの敵に対応できます。

逆に、敵に近づきすぎると危険なので、
それだけは注意しましょう。

あと、手持ちの巻物の分だけ『忍術』が使えます。
いわゆる「緊急回避ボンバー」で、
画面中の敵にダメージを与えられます。




…以上の攻撃手段だけでも結構普通に進むことができますが、
当ゲームではこれをさらに上回る
ヤバいパワーアップが可能です。

それこそが、前述の『マッチョ』。

ゲージが「５０％」以上溜まってさえいれば、
いつでもムキムキのボディビルダーに変身し、
爆炎をともなった強力パンチ
を放てるようになります。


このパンチ、爆風範囲内のザコに大ダメージを与え、
拠点を守る中ボスですら数発で轟沈
という、地獄の破壊力を発揮します。


しかも、マッチョ中でも
アイテムによってゲージを回復することが可能。

パンチ１発に必要なゲージが「１０分の１」ですから、
パンチの空打ちを最小限に留めつつ進めば、
『全ゲーム行程中、半分がマッチョ』という
悪夢 天国のような展開を楽しむ事も可能です。



…マッチョ状態を維持してボスを倒せば、
勝ちゼリフシーンの主人公の１枚絵も、
ちゃんとマッチョになります。

ただ、普段は底々まともな勝ちゼリフなのが、
『むほっ』や『うひっ』といった
知性の欠片も感じさせないものになってしまうあたり、
やはりビルダーってアレだわ
と思わされますね。←問題発言



…さて、ようやく『徳川 Yeah（イエ〜）康』を倒しましたが、
彼は操られていただけで、
黒幕は逃げ去ったＵＦＯと分かりました。

ＵＦＯを追って、「バカ殿」は世界に旅立ちます。






■第三章 『世界へ』


…黒幕を求めて世界を漫遊する「バカ殿」。
さっきと同様に、いきなり敵の本拠地にも入れますが、
拠点をキッチリ潰したほうが得です。


ここでは、特に『インドステージ』がイカれており、
「カレー皿を投げてくる男」
「鼻からレーザーを撃つゾウ」
「宙に浮いて、念力でレーザーを撃ってくるヨガ男」
「サリー姿でムササビのように滑空してくる女」など、
国際問題に発展しかねないヤバい解釈の印度人てんこ盛りです。



…いくつか拠点を潰すと、
日本に戻ってボーナスステージを遊べるようになります。
主人公の基本能力がアップするので必ず行っておきましょう。


お薦めは『ポージングゲーム』。

バニースーツに身を包んだマッチョおやじの
ポーズをトレース（真似）しましょう。

成功するたびに、
観客席から感嘆の声が響きます。



…マッチョって見えない所で、
いつもこういう事やってるんでしょうか？

だとすれば、俺に「核」の使用を許可してほしい。




…居城の『石油成金』をブッ飛ばして、
舞台はいよいよ「宇宙」へ。






■第四章『火星へ』


…ＵＦＯを追って、「バカ殿」は火星に攻め込みます。

「アポロ宇宙船の乗組員らしき人」がいたり
「ウサギが餅をついて」いたりと、
根本的におかしい部分がチラホラ見られます。


しかし、それ以外の敵が
『タコ型火星人』や『遮光器土偶』なので
些細なことに目くじら立てるのはやめますね。



…大ボス『ノーブナガ』を倒すと、
いよいよ真の黒幕『銀色の宇宙人』の登場です。

こやつに１発ヤキを入れて、
地球の平和を取り戻す「バカ殿」。

大団円です。






■第五章 『まとめ』


…カルトゲームとしての知名度が高い当ゲームですが、
どちらかと言えば内容はオーソドックスで、
堅実なアクションゲームです。

難度も、『マッチョ』をうまく使うコツさえ掴めば、
サクサクと進める低難度です。


…ただ、水場での足元の判定が分かりづらく、
不本意なダメージを食らう事がよくあります。

また、ド派手なエフェクトで敵を見失ったり、
巨大なキャラと重なったりした時に主人公を見失って、
ダメージを食らう事があるのが残念です。



…肝心のギャグは、ゲームが綺麗にまとまっている分、
「馬鹿馬鹿しさ」はもう１つかなー？　という感じですね。



…特にお薦めはしませんが、
安ければ「接待用」に買っておくのも良いかも？
『２人プレイ』もできるしね。




戻る