スーパーファミコン用ソフト

『スーパーテトリス2+ボンブリス 限定版』

販売…BPS       購入価格 5000円ぐらい

執筆日:2002年 5月29日





■第一章『世に数あれど…』


…えー、私こと「池袋ふき」『テトリス様』好きに関しましては、
今さらをもってクドクドとご説明申し上げるまでもなく、
賢明なる皆さまにおいては周知の事実であると存じますが…



…周知の事実ですよね、皆さん。



…そうだよなフレンズ。




そう言うことで話を進めさせていただきますので4649ー。






…で、ですね。

世の中に『テトリス』(敬称略)と名の付くゲームは多いですが、
ルールはまだしも、そのキーレスポンス等の「手ざわり」
おいて心地良さを誇るものが、実は結構少数であることは、
皆さまもお気付きのことでありましょう。



『移動レバーの反応が遅い。 あるいは、逆に早すぎる。』

『回転ボタンが押した数だけキッチリ回転してくれない。』

『ブロックの接地後の固定が早すぎる。』


などなど…




…元のシステムが簡素なだけに、
中途半端な能力のプログラマが作ると、
他ジャンルでは装飾品で覆い隠すことのできた
ヘボい実力があっさり露呈
して、
目も当てられない駄作に早変わりするあたり、
プログラマの実技テストとも呼べますね、『テトリス様』。

もっとも、そういうテストは
「プロになる前」に済ませておいてほしいものですね。

ユーザーで試すなよ、ボケ。




ヒドい出来の物も、いくつか当批評コーナーで紹介して
いますが、あえて作品名を挙げることはいたしません。

「テトリ●S」「テトリスプラ●」「テト●スS」「テトリスプ●ス」「テ●リスS」「テトリス●ラス」「●トリスS」…





…さて、下ばかり見ていてはキリがありません。

逆に、胸を張ってお薦めできる
『秀逸なるテトリス様』(独断ではありますが)
皆さまにお教えし、深く素晴らしい『テトリス』の世界への
1歩を踏み出すキッカケとしていただければ嬉しいなぁ、
とか思いましたので発表します。


ジャカジャン。


(なお、「現在入手可能なもの」という観点から、
古いパソコン版は対象外としました)






■第二章『頂点発表』


まず、「ゲームセンター」で遊べるものの中では
『テトリス グランドマスター』(アリカ)
ダントツでお薦めであります。


心地良すぎるキーレスポンスは言うに及ばず、
『テトリス』というシステムをトコトン遊びこむための
細やかな追加システムには感嘆するばかりです。


アレンジの芸術品と申せましょう。





…そして、「コンシューマ(家庭用機)」の作品中、
最もオススメの「テトリス」は… 


『スーパーテトリス2+ボンブリス 限定版』
(BPS製)
に決定いたしましたーー。


わーー、パチパチパチー。





…て、この批評のタイトル見れば一目瞭然ですね。 てへへへー。


べつに、『限定版』でなく「ノーマル版」でも構わない
のですが、僕が持っているのが『限定版』なので…

当コーナーは、筆者自身が遊び込んでいないソフトについては
批評しない姿勢を貫いておりますゆえ。 えっへん。





…で、『スーパーテトリス2+ボンブリス 限定版』の魅力ですが…


『キーレスポンスの良さ』、『得点設定の秀逸さ』、
『ブロック着地後の固定時間の手ごろさ』
等の
「手ざわり」の良さは当然ながら…


その真髄は、
極端に上がりすぎない「難易度」(ブロックの落下速度)
にこそあります。




…よく、アーケード (ゲーセン) さながらの落下速度
コンシューマ版のソフトに持ち込む企画者がいますが、
これは大きな間違いです。


ゲーセンのように「スティック」を使えば、
高速のブロックを細かく操作することも可能でしょう。

しかし、家庭用ゲーム機
『親指1本』のみでコントロールするのが大前提です。



かたや「左手全部」、かたや『親指1本』。

長期プレイにおける疲労の集中度は比較になりません。




移植の際に、
移植先のインターフェースに応じたアレンジを心がけることは、
『プレイヤーに対する心遣いの基本』であるのに、
結構忘れられがちですね。 情けない。





…そのあたりをキチンと考慮した『テトリス2〜』
難度の上昇スピードは実に適確なもので、
かくいう私も購入したその日から、その飽きない難易度に
惹(ひ)かれて1日最低1プレイが日課となってしまい、しかも、
そんな日々をその後、3〜4年続けたほどです。


ハイスコア全部が
カウンターストップ (数値の表示限界までいってしまうこと) してしまい、
スコア画面に「9」以外の数字が表示されなくなっても遊び続けた
『スーパーテトリス2+ボンブリス 限定版』。




…現在の入手はかなり困難とは思いますが、
中古ショップを根気良く回ってみて下さい。

足を棒にする価値はあります。


昨今の『ヘボい移植テトリス』を買って
大切なお小遣いを浪費するぐらいなら、
「名作を求める旅」と割り切って『スーパーテトリス2〜』を捜して
中古ショップを回るほうが遥かに有意義だと思います。



出会って下さい。


そして、あらためて『テトリス』快感に触れてほしい。


そこに存在する『1つの究極の形』が、
必ずやアナタの心を深い感動で満たすことでしょう。





■第三章『ボンブリス』


…オマケと言うわけではないですが、
同梱の『ボンブリス』についても批評しようと思います。


『ボンブリス』は、「テトリス」タイプの落ち物パズルで、
爆発による広範囲のブロック破壊を醍醐味としたゲームです。



…まず、落下してくるパーツは「テトリス」のものと似ていますが、
「ブロック4つ」で1つのパーツを構成している「テトリス」とは違い、
『2〜5つのブロック』によるバリエーションを持っています。

「5つ」のブロックで構成されたピースは扱いづらく、
他のピースと組み合わせて隙間を埋めるには、
「慣れ」に加えて多少の『運』も必要となってきます。


そのため、「テトリス」と同じ感覚でプレイすると、
なかなか隙間が埋められず、やっと埋めても
ラインが消えないことがある(後述のルール参照)
ので、最初はかなり戸惑います。





『ボンブリス』でブロックを消すには、
単純にラインをそろえるだけではダメで、
そろえたラインの中に「パーツの中にときどき
ブロックの代わりに混じっている『バクダン』」
が入って
はじめてブロックの破壊が行なわれます。

ラインを消したときに、それらが爆発して
付近のブロックを巻き込むのです。


一度に消すラインが多いほど
バクダンの爆発範囲が広がるので、
縦に細長い穴を開けた状態で「棒状のパーツ」を待つ、
という戦法が有利なのはオリジナルの『テトリス』と同様です。





…ただ、先に述べたとおり、
ラインがそろえ辛いパーツが多い『ボンブリス』では、
思い通りにブロックを組み上げるのは至難の業。

で、それを打破するためにあるのが
『巨大ボム』なのです。


パーツに混じっているバクダンを、
うまく『縦2×横2』に並べてやると、
それらが合体して『巨大ボム』になります。


その爆発範囲は、実に
『縦横10ブロック分』



画面の中央に作って破壊すれば、
積み上がっていたブロックの山に巨大な空洞が開き、
一発逆転も夢ではないという、
爽快感逆転性をかねそろえたシステムです。





…これに、

『バクダンの爆発後、
足場を失ったブロックは下に落ちる』

『下に落ちたブロックが着地後にラインを作れば
さらに「連鎖」がおきる』

『爆発した範囲内に他のバクダンがあれば、
さらに、それらも爆発する』


…という、それぞれのルールが絡み合って、
「テトリス」を基盤としながら、
『ボンブリス』でしか味わえないゲーム性
構築することに成功しています。





「テトリス」に似ているからといって
同様の戦い方をしていては、
『ボンブリス』独自のゲーム性の深さは見えてきません。


「思い通りに組み上げられないっ」
と言って 俺みたく コントローラーをブン投げる前に、
『これは「テトリス」ではないのだ』
という「新しいアイデアを受け入れる心構え」を作りましょう。



『見た目は「テトリス」だが、その戦法は全く違う』ことに
気付いたとき、この作品の真価が見えてくるはずです。


「テトリス」の亜流の中では、珍しく
かなりシッカリしたゲーム性を持つ作品ですので、
ぜひ一度遊んでみて下さいね。






コンシューマ機最高峰『テトリス』が遊べて、
秀逸なアレンジゲーム『ボンブリス』まで楽しめてしまう
『スーパーテトリス2+ボンブリス』。


時期的 (2002年現在) に見て、
入手の最後のチャンスと申せましょう。



今すぐ、お店に駆けるのです ! !

その先で待つ「幸せ」のために。




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