スーパーファミコン用ソフト

『ハーメルンのバイオリン弾き』


販売 EINX         プレイ時間 「クリア1回」

購入価格 380円   執筆日:2003年 1月26日





■第一章 『原作付き』


『ハーメルンのバイオリン弾き』(ENIX) は、
任意スクロール2Dアクションゲームぽいですが、
実はけっこうパズル性が強いゲームです。


原作は、月刊少年ガンガン(だっけ?) に連載されていたマンガです。

魔曲を奏でてモンスターを倒す勇者である主人公『ハーメル』が、
共に旅する少女『フルート』虐待 と協力しあって、
数々のトラップを乗り越え、敵の居城を目指します。






■第二章 『着ぐるみシステム』


『原作付きキャラゲーに「当たり」無し』
(カプコン社製、および『スパロボ』除く)
が、大方の定説ですが、当作品はなかなかに健闘しており、
『着ぐるみシステム』なる斬新なアイデアを盛り込んでいます。


これは、お供の「フルート」に、
冒険中に手に入る『動物の着ぐるみ』を着せることで、
「その動物と同じ能力」を発揮させるというものです。


これを利用すれば、
高いところにあるアイテムを取らせたり、
行く手をはばむ池を泳いで渡ったり、
面倒なザコたちを一掃したりできます。



「フルート」には『乗る』こともできるので、
( いやいや。 「乗る」って、そういう意味じゃないですよ。 ヤだなぁ、もぉ。
おませさん。 エッチ。
 エロガキ。 くず野郎。 ←逆ギレ )

にも飛行機にも馬にもなって主人公を運んでくれます。




「着ぐるみ」抜きには突破できない場所も多いので、
付近の地形から最も適格な「着ぐるみ」を推理する
という行為がゲームのメインになっています。

『サブキャラの特殊能力を駆使して進む』
のを楽しむゲームなわけですね。






■第三章 『虐待』


…で、いきなりですが、
このゲームの隠れた楽しみ方をご紹介しましょうね。


それはズバリ…


素直でかわいい少女「フルート」『虐待』にあります。




…当ゲームの主人公「ハーメル」は肩書きこそ勇者ですが、
その実体は紛(まご)うこと無きサディストで、
ゲーム中も「フルート」を踏み台にして高場に登ったり、
投げつけて壁を破壊したり、
頭上に掲げて落石の盾にしたりと、完全に「物扱い」


で、ダメージを受けた「フルート」は、
肩で息をついたり、目を回してフラフラになったり、
気ぐるみの中で半泣きになったり、
手をバタつかせて嫌がったり
するわけですね。



それをあえて無視して、
さらなる試練に彼女を突入させる、あの倒錯感。


これはSMです。


すばらしい! ビバ!





…全国の子供たちが、「フルート」のことを
『マイ スレイブ(奴隷)』
とか呼びつつプレイしている様を想像するにつけ、
日本の明るい未来を予感せずにはいられません。






■第四章 『気になる点など』


…図らずも「エロゲー」であることが判明した(←してません)
当作品ですが、最後に所々に見られた
小さな問題点を挙げてみようと思います。




@『会話のとき、誰のセリフかが分からない』


…文字カラーが変わるわけでもなく、
キャラの顔がアップになるわけでもないので、
誰のセリフかがさっぱり分かりません。

せっかくのいいシーンで、
流れがつまづく事があり残念です。




A『町で購入できるアイテムの効果が
マニュアルに載ってない』


…と言うより、マニュアル作製時には、
まだ仕様が固まってなかったのではないでしょうか、コレ?




B『章ごとにパスワードによる
コンティニューをさせてほしい』


無限にコンティニューできる当ゲームですが、
一気に解くにはボリュームがありすぎる気がします。

「残りは明日…」と思ったときのために、
『パスワード』で続きができると助かります。




C『エンディングがちょっと…』


…「第4章」で『サイザー』を撃退してエンディングを迎えるのですが、
「続きは続編でね!」な感じの肩透かしな終わり方でした。

実はこれは「偽のエンディング」で、
条件をそろえると「真のエンディング」が見れるのでは?

と、今でも疑っているのですが…






…でも、総合的に見ると、
丁寧に作られたゲームだったと思います。

見て笑えて、遊んで頭を使える。

こんなゲームばかりなら、
「原作付きゲーム」大歓迎なんだけどなー。




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