セガサターン用ソフト

『ゲーム天国』


販売 ジャレコ         プレイ時間 「全キャラクリア」

購入価格 1480円      執筆日:2003年 3月20日





■第一章 『どんなゲーム?』


『ゲーム天国』(故ジャレコ 現パセサジ)は、
同社のゲームキャラクタてんこ盛りの
ギャグシューティングゲームです。


元はアーケード版なのですが、セガサターンに移植される際に、
ビジュアルシーンなどの追加が施されています。




…で、肝心のゲーム内容は?

と言うと、外見に反して
非常ーにオーソドックスな縦スクロールSTGで、
『自機ショットのパワーアップ』要素と、
攻撃を補助してくれる『サブ機』が左右に1つずつ付くだけ
というシンプルスタイル。


…開発側としては
『内容を簡単にして、ギャグ部分を楽しんでもらおう』
と考えたのかもしれませんが、1ユーザーとしては
『もしや手抜き?』との疑いもチラつき、複雑な心境です。






■第二章 『内容は?』


…当ゲームのギャグは、基本的には
「ジャレコ製品」(当然ですが)のパロディで成り立っています。


…が、良ーく見てみると
『ド●ラクエ』の戦闘シーンのパロディや、
『イ●メージファイト』のボスらしき攻撃をしてくる敵や、
古典的名作『ギ●ャラクシーウォーズ』すら盛り込まれているあたり、
『ノリがイイ』という一言で済ませてよいものかどうか
心配(個人的には大歓迎)になるほどの
『ごった煮ゲーム』に仕上がっています。



…難易度が低めに抑えられており、
大きめの敵キャラ(外見の割に耐久力が低い)
バッカンバッカン破壊していくのは純粋に心地良いです。

爆発もハデで気持ちイイし。


ただ、ハデな爆煙に敵の弾が隠されてしまうのは難ですが。







このゲームの批評を書いたことをコロリと忘れて、2007年5月に、
批評を書くためにセッセと遊びこんでしまいました。 ひー、ショック!

取りあえず、4年前の批評で足りなかった部分を、追加でちょっと書いてみます。



■『ちと不快な難しさ』

見た目のコミカルさとは裏腹に、アドリブが効きづらい場面が多く、
実は結構硬派なシューティングです。
原因としては、以下あたりが有力ではないでしょうか?


自機が大きくてコミカルだが、当り判定もキッチリ大きい。

敵の弾速が速く、レーザー状にかたまって
射出されることが多いので、隙間を逃げるのが困難

敵弾の射出方向が自機を見ていない(固定方向)ので、
意図的に敵弾をコントロールできず、自分の戦い方が組み立てにくい。

上記に関連して、実は避けたほうがはるかに有利な場面が多く(特に後半)
撃つ爽快感に結びつきづらい点。 敵が360度から攻めてくるので、
ショットのホーミング性能がそのままキャラの強さになってしまっている。




■あと参考までに、以下に自機性能をまとめてみました。



ジェイナス・スターマイン
(エクセリオン)
  前方へ、自機と同じぐらいの幅の直線ショットを撃つ。
 横や後ろからの敵出現が多い当ゲームでは苦戦を強いられる。

セリア
(プラスアルファ)
  前方へのショットと、扇状に広がるワイドショットを同時に撃つ。
 扱いやすく、結構強力な機体。

Z−DYNE MKU
(フォーメーションZ)
  メインとサブの、それぞれのレーザーが異なるホーミング機能を持つ。

  サブは威力は弱いが、オートで敵をホーミングする。
  メインは威力は強いが、一度正面から敵を撃つ必要があり、
 この時に危険が伴う。(一度敵を撃つと、敵が死ぬか自分がショットを
 撃つのをやめるまで、ずっと相手をホーミングしてくれる)


  ショットパワーが全体的に弱く、やや玄人向け。

ぴぐ
(ぶたさん)
  前方に、スピードの遅い爆弾を投げる。
  命中すると一定時間爆煙が残り、付近の敵に大ダメージを与える。

  威力はものすごいが、連射力が低いうえに、弾速も遅く、動きの速い
 ザコに苦戦する。 反面、ボス戦で短期決戦を狙える。 玄人向き。

モモコ
(ももこ120%)
  前方ショット以外に、左右から巨大な星マークが2個射出され、
 これがホーミングして敵を倒す。
  星自体に耐久力があるようで、ザコ数体なら楽々貫通して飛び
 つづける。 が、速度は遅い。 総合的にはやや使いづらい機体。

GENESIS3
(フィールドコンバット)
  なんと、自機前方にある「照準」の位置にしかショット攻撃判定が
 無いという厳しい機体。
  が、攻撃力はケタ外れで、耐久力の高い敵が多い当ゲームに
 おいてスピーディな破壊が可能な数少ない機体でもある。
  さらに、援軍2機が付近の敵にすばやくホーミングして攻撃を
 しかけてくれるので、360度から現れる敵にも充分対処可能。

  一見奇特だが、使いこなせば実は最も当ゲーム向きの機体
 アレンジモードでのみ使用可能。








■第三章 『サターン版付加要素』


ゲーム内容とは直接関係無い部分
大幅にビジュアルアップされてたりします。



モードセレクト画面がゲーセンのカウンターで、
可愛い女の子(イラスト:そうま竜也)が案内してくれたり…


ステージ間にSDキャラによる小劇場が楽しめたり…

最終ボスの後に、さらなる最終ボスが追加されていたり…

エンディングが、ちゃんとエピローグ風になっていたり…




…僕自身は、
ゲーム部分以外の要素でゲームソフトの価値やニーズを上げる
という販売姿勢はキライなんですが、ここまで徹底してると、
『これはこれでアリなのかなー』という気分にもなります。

多分、良し悪しは抜きにして、
『自分の作りたいものを、
トコトンまでこだわって作り込んでいる姿勢』

に、方向性は違えども
『作り手としての共感』を感じているんだと思います自分。



…これと同様の感動を味わったソフトとしては、
他にはサターン版『ガンバード』(アトラス)がありました。

ほんと、セガ系列でゲームを作る人々には濃い人が多いわ。


…いい意味で。




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