セガサターン


『ダイダロス』


販売: セガ

プレイ時間 : 5〜6時間
(裏技で全クリア)

購入価格: 480円

執筆日: 2005年 11月20日





■第一章 『FPS』


『ダイダロス』(セガ)は、3Dシューティングです。

「FPS」と呼ばれる、米国などでスタンダードな
『自分視点の3Dシューティング』で、
搭乗している二足歩行兵器のコクピット視点でゲームは進行します。

全30フロアを突破しての中枢機関の完全破壊が最終目的。
大ざっぱなルールは以下のような感じです。



『自動生成フロア』

フロアの部屋の構成は、「自動生成」により毎回変化します。

10個ほどの小部屋が通路でつながっている、
という構成がほとんどです。

敵の出現位置や数もランダムで、
かつ一定時間ごとに補充されているようです。

フロアのどこかにある「キー・アイテム」をゲットして
エレベータに乗り込めば、次のフロアへ降下。

『トルネコのダンジョン』(ENIX)『ドルアーガの塔』(ナムコ) て感じ?




『パラメータとアイテム』

ダメージを受けると減る「シールド」は、0になるとゲームオーバー。
また、銃器にも弾数があるため、ムダ弾の撃ちすぎは後々首をしめる。

それぞれ、敵を倒すことで回復アイテムが手に入る事がある。




『武器のレベルアップ』

アイテムによって、3段階に武器が成長します。

レベルダウンアイテムを取ってしまうと、逆にパワーダウン。




『特殊アイテム』

『体力回復』『バリア』など、戦闘を助ける5つの機能が使用できます。 
「使用時間」「回復時間」に比例してメーターが減少していき、
メーターが空になると使えなくなります。

RPGにおける『魔法』のような位置づけですね。





こうして見てみると、
ゲームとしての基本的な要素は大方そろっている感じですね。

正直、「FPS」というジャンルをまともに遊ぶのはほとんど初めての自分。
「FPSバージン」(きも)の体験談をお楽しみ下さい。







■第二章 『雰囲気』


では、当ゲームから感じた良かった点を。



『シックな雰囲気』

全体的にメタリックで、派手派手な演出を廃した
シックな雰囲気作りがされていてカッコイーです。

『世界を統治する、衛星軌道上の管理コンピュータに対する、クーデター』
という設定も、高めの年齢向けの設定だと思います。

フロア内も重厚な金属壁で覆われ、
暗めの照明がジワリとした緊張感をかもし出します。




『シックなBGM』

薄暗いフロアを慎重に進む雰囲気の、前半BGM。

キーをゲットしてエレベータを目指す、
勇壮ながらもどこか哀しげな
、後半BGM。

当ゲームのBGMは実に雰囲気にマッチしたカッコ良さを持っています。




『足音』

敵が一定直線距離内に入ると、「ガキョン… ガキョン…」
遠くから小さい足音がフロアに響くようになります。

遠方は目視できないので、
恐怖だけが自分の中にジワジワと湧いてきます。




総合すると、
『雰囲気作り』に実に気を配った作りになっている、
そんな印象を強く受けます。

君臨する巨大な鋼鉄の敵に、
1歩1歩静かに肉迫していく孤高の戦士。


三十路ゲームプレイヤーの心を熱く鷲づかむ魅力が、
このゲームにはありました。



…ん、「ました」? なんで過去形?

それは、これらの良い要素を破壊する悪要素が、
このゲームにはテンコ盛りだったからなのです、ヒ〜〜







■第三章 『悪要素』


このゲームの良さを駆逐してしまった悪要素を列挙しましょう。




『ゴチャゴチャ画面』

背景の手前には、プレイヤーが操縦する二足歩行機のコンパネを模して、
現状を示す各種パラメータやメーターがちりばめられ、
中央に大きな円形の照準まである始末。

オブジェクトのシックさが仇となり、
背景を誤認したり、敵の出現に気づくのが遅れたりします。

しかも必ずしも、『必要な情報が見やすい』構成ではないので、
コンパネを見ていれば実際の戦闘も何とかなる、
というわけにはいかないジレンマ。


残弾数や現在装備しているウェポンを確認しているうちに
敵に肉迫されて大ダメージ、という不愉快な場面が続出です。





『アイテムの罠』

レベルアップアイテムは分かるが、
『レベルダウンアイテム』て何ですか??

アイテムは破壊した敵の足元に出現するので、
混戦してくると、接近戦でやっと敵を倒したと思ったとたんに
『ビボボボ〜』と情けない音と共にレベルダウンアイテムを取ってしまったりも。

死にたくなります。




『ヘボいエフェクト』

バルカンは百歩譲るとしても、
ミサイルまでが「太ったドット」なのはあんまりでは?

滅多に手に入らないミサイルをゲットして発射したら、
太ったドットが蛇行しつつ飛んでいった
アノ日の感動は忘れられません。

サターンがバグったかと思いました。





『ただただ単調で冗長』

「自動生成フロア」といっても、
フロアごとの特徴を持たせたものではなく
単純にランダムなだけなので、すぐに飽きます。

フロア自体の広さも、最終フロアを除いて全ていっしょ。
初期のフロアでも、広い範囲を走り回る必要が多く、メリハリがありません。

1フロアに5分前後はかかってしまうので、
もし全30フロアをまじめにコツコツ解いたとしたら2時間半!
しかも、セーブ不可。

疲れるとか以前に、
そこまでゲームに迎合する意味あんの?て感じです。


疲れてくると、二足歩行メカに乗っている臨場感を増すための
『移動時に上下にゆわんゆわん揺れる画面演出』も、ただの揺りかご。

頭は薄い霧がかかったようにボンヤリとし、
気づくとパッドがひざの上に落ち、浅い夢を見ていたりします。





『進むほど楽しくない』

フロアが進むにしたがって、
『BGMが陰鬱になる』
『敵がバカみたいに高速かつ強力になる』
『照明がほとんど無くなって、付近の状況がつかめなくなり、
キーすら見つからない』
といった事態が発生。

なにか先に進まれるとマズイ事でもあるのでは?
と、勘ぐりたくなるほどイヤ度が増していきます。





『手抜きデモムービー』

たしかにムービーはゲームの本質ではありません。 

でも、どう考えても
『最終フロア入口のムービーを小出しにしている』
としか思えない無意味な中間ムービーは勘弁してくれ。

エンディングムービーの簡素さも、
バッドエンドかと思わせるほどの薄っぺらさ。







■第四章 『題材』


結局のこのゲームは、
『とりあえず用意しておいたパーツや仕様を、デッチ混じりとはいえ
大方動く形にして、さぁこれからバランス調整期間に入るぞ〜
と、思って気づけば明日は納品日じゃん! いや〜ん』

といった感じで、これを買った人は、この叩き台にしか見えない代物を
自分ならいかに商品たらしめるかを考える材料として使っていただきたい、

羽ばたけゲームデザイナー!!


ゲーム企画者を目指してない人が買ってしまった場合は、
野良犬にでも噛まれたと思ってあきらめましょう。
(えらい言い草 (そうでもないか






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