セガサターン用ソフト

『パンツァードラグーン ツヴァイ』

販売…セガ          購入価格 1280円




■第一章『不得手』


…正直、「3Dシューティング」が大嫌いでした。

正面のディスプレイからの画像(2D)のみで
付近の立体配置(3D)を把握
しなければならない不自然さ。

画面内の自キャラがジャマで、
本来もっとも見やすいはずの
「前方」が死角になるイラ立たしさ。



そして、画面内のどの辺りまで敵や敵弾が接近すれば
自分に接触したことになるのかの分かりづらさ
などなど、
平面ディスプレイの表現限界が
そのまま「ゲームの遊びづらさ」に
繋がっている
点がとにかくイヤだったのです。



…特に3Dに力を入れていた
セガの作品群はことごとく苦手で、
『スペースハリアー』
『アフターバーナー』
『ギャラクシーフォース』
など、
いずれも数ステージしか進めずに
ボコボコにされたものです。


…で、『なんで今のが
ミスになるんじゃああぁ』

とか吼(ほ)えては筐体をボコに…
するほどワルではなかったので腹に据えた分、
余計に苦々しく思い返されるのです。(泣)



…そんな『3Dシューティング嫌悪派』であった私ですが、
1996年ごろの次世代機3D映像フィーバーに押されて、
『わしも3Dとやらに対峙してみるかの』
と重い腰を上げざるをえなかったわけですわい。





■第二章『初陣』


…東武東上の「東武練馬」駅近くのゲームショップで
購入した『〜ツヴァイ』を早速遊んでみたのですが、
早速「ステージ2」の敵の砦で玉砕しました。

「やっぱり苦手なのね、私」とちょっと悲しくなり
ゲームCDをフリスビーにしたくもなりましたが、ココは冷静に、
自分のプレイスタイルと当作品のゲームシステムを
研究してみることにしました。


その結果、いくつかの効率のイイ戦い方が見えてきたのです。


…まず、当ゲームでは
『とにかくロックオンレーザーが強い』ということと、
『通常ショットは威力が弱いので敵を倒すのに向かない』こと。

さらに、「敵弾」は通常ショットでしか消せないので、
両者の使い分けが大切
だということが分かりました。


…そのため、いつでも『ロックオンレーザー』を撃てるよう、
ショットボタンを押しっぱなしにするよう心がけました。


…また、複数の方角から敵が現れたとき、
アセらずに正確にその方向を向くことで、
楽に先制攻撃を仕掛け、敵の数を減らしてから
有利に戦闘を進められることに気付きました。

そのため、ドラゴンがどの方向を向いていても、
レーダーに反応して素早く方向転換できるよう
練習を繰り返したのです。


…さらに、効果的な『バーサーク』
(緊急回避の無敵技。使用制限アリ)
の使用個所を研究
したりもしました。


…何より大きかったのが、今まで
「あまりにも悲しいから」という理由で使っていなかった
『∞避け』(画面を、大きく∞字型に動くことによって
敵弾を分散・回避する技。 簡単な割に、威力絶大。)

を解禁したことでしょう。

本当に驚くほど楽に敵弾が回避できてしまい、
自分の工夫の余地が無くなったみたいで
遊んでて悲しくなりましたけど。


とは言え、この技は現時点でも
「3Dシューティング」全般に適用できることから、
『〜ツヴァイ』のシステム自体の弱点とは言いがたいため、
批判の対象からは外させてもらいます。



…そんなこんなで、
以上の点に注意しつつプレイしてみましたら、
どうでしょう。


クリアしちゃいましたよ、『〜ツヴァイ』。


実は俺様、「3Dシュー」の素質ありまくりですか、ガッハッハ。

と喜んだのも束の間、後日購入した『ギャラクシーフォース』
ボコボコにされましたけど。


どうやら『〜ツヴァイ』は比較的初心者〜中級者向けの、
難易度ひかえ目なゲームだったようです。


戦い方によっては、
乗っているドラゴン (名前「ラギ」) ← ぷりちー
も「レベルアップ」して強くなりますしね。



…でも、おかげで私にとっては
「初めてクリアした3Dシューティング」として、
とても思い出深い作品となりました、『〜ツヴァイ』。

クリアするまで頑張るに値する作品であったことも、
初クリアに至った理由の1つだと思います。

開発スタッフの皆さんに感謝しております。





■第三章『攻略』


…それでは『ツヴァイ』をクリアした
スーパープレイヤーである俺様が、
チキンなてめえらに攻略の手ほどきを施してやるから
有難く拝聴しやがって下さいよね皆さん。(後半弱気)



[ステージ1]

…ばっち練習ステージです。
チュートリアルが目的で、まず死ぬ心配はありません。

…と言うか、死ねるんですか、このステージ ?



[ステージ2]

『方向転換』を使う必要が出てくる
初めてのステージですが、極論、使わなくても
何とかクリアできるレベルです。

『ラギ』が初めて大空に舞う、感動の場面もあります。

ステージ前半の谷間での分岐点では
「左」に進むと良いでしょう。
「右」に進んだ先にある敵の砦は
けっこう難しいのです。

「左」に進めば、ちょっと慣れてくれば
簡単にパーフェクトが取れますし、
何より長時間『ラギ』との初飛行が楽しめます。



[ステージ3]

…そろそろ『方向転換』を駆使しないと苦しくなりますから、
このステージでマスターしてしまいましょう。

敵の動きが大きくなり、
頻繁に位置を変えるようになってきますから、
流れるような連続『ロックオン』を身に付けると心強いです。

敵の弾数も増えてくるので、『ロックオンレーザー』に執着せず
『通常ショット』の使いどころを見極めてください。

…そして、ボスの大きな動きには惑わされないように。

ヤツが地面に落とす「火炎放射器」は、
丁寧に打ち落としていけば無害です。
落ち着いて処理しましょう。



[ステージ4]

…そろそろ難度もキビしくなってきますが、
スクロールスピードに惑わされて敵を見失わなければ、
今までの戦い方の応用で十分対処できます。

…問題はボスで、かなり強力です。

『ロックオンレーザー』よりも、『通常ショット』主体で
戦ったほうがスピーディに片が付きます。


敵のレーザーは『クイック移動』で避けましょう。


ボスが水中から放つ「ピンク色の物体」は撃ってはいけません。
撃った瞬間、高速弾になって主人公めがけて飛んでくるからです。

「ピンクの物体」を避けてボスを撃つ自信が無ければ、
いったん攻撃を中止するのも手です。



[ステージ5]

…ついに、主人公の村を焼き払った戦艦に追い付きました。

吹雪の中から湧き出る「白いザコ」を相手にするため、
慣れないと難しいステージです。

常にレーダーに注意して進むよう心がけるか、
できれば敵の出現順番を覚えてしまいましょう。


…ボスに対しては、絶対に
『ロックオンレーザー』を使ってはいけません。
全て防御壁に阻まれてしまうからです。


しかも、うっかりボスの防御壁を壊そうものなら、
この世のものとも思えぬ勢いで反撃してくるので、
まず殺されます。

ボスの動きに合わせてゆっくりと『ラギ』を旋回させ、
『通常ショット』を当てて倒しましょう。

唯一の例外は、たまに撃ち出される「4つの誘導弾」。
これだけは『ロックオンレーザー』で対処しないと
間に合いません
から、すばやく対応して下さい。



[ステージ6]

…いよいよ、敵戦艦に突入します。

今までのステージに比べて敵の数がかなり多く、
また敵までのキョリが離れているので、
小さな標的に対する適確なロックオンが要求されます。

…戦艦の翼をたたく場面は、
『バーサーク』で一気に片を付けたほうが後々楽だと思います。

…戦艦の中枢に巣くっているボスの弾は、
『∞避け』を繰り返していれば、ほとんど当たりません。

弱点(攻撃ポイント)は、本体ではなく「周りの外壁」です。
『通常ショット』で狙い撃ちしたほうが効率がいいでしょう。



[ステージ7]

…ボス「巨大ドラゴン」との一騎討ちです。

ボスの攻撃は一撃一撃がたいへんに強力ですので、
それぞれの対処法をシッカリ頭にたたきこんで挑みましょう。

…まず、ボスが近距離で背中を向けたら要注意です。
直後におこる「大噴射」は、巻き込まれると
大ダメージを食ってしまいます。
早急に左右に避けましょう。

…また、「青い連続弾」はボスの真後ろから離れることで、
「赤い誘導レーザー」は『∞避け』することで、
ほぼ回避できます。

…遠方から「動きの遅い誘導弾」を大量に吐き出してきたときは、
アセらず、全て『通常ショット』でたたき落としましょう。

…ボスが正面に向き合って
「尻尾アッパー」をくり出してきたら、
迷わず『バーサーク』で回避します。

『バーサーク』の無敵時間が、ちょうど
「尻尾攻撃3回分」と同じぐらいなので、
無防備のボスに大ダメージを与えられるからです。



…見事「巨大ドラゴン」を倒しても、
まだ気を抜いてはいけません。

「巨大ドラゴン」を短い時間で適確に倒せた場合、
真のボス『ブラックドラゴン』が一騎討ちを挑んでくるからです。

こいつはメチャクチャに動きが速いので、
冷静にロックオンして地道にダメージを与えていきましょう。

『ブラックドラゴン』の軌跡に触れると
ダメージを受けますが、微々たるものです。

たまに反転して弾を撃ってきますが、
『∞避け』で回避できます。


…落ち着いて対処すれば強敵ではありません。

頑張ってください。



[エンディング]

…ここでは内容には触れませんが、
はっきり言ってたいへん悲しい結末です。

特に私は相棒である『ラギ』に心底惚れこんでいたので
辛すぎました、あの結末は。


『パンツァードラグーン』シリーズって
続編になればなるほど、
どんどん悲劇的結末になるのよね。

このゲームの続編である『〜アゼル』のエンディングなんか
絶対「バッドエンド」だと信じてたほどですし。(泣)


…でも、実はまだ『ラギ』を「ブルードラゴン」まで
育てたことが無い
(1歩手前まではいった) ので、
もしかして、そこまで行けば『ラギ』にとっても
幸せな結末に辿り着けるのでしょうか?

そう思うと、もっと研究し、
やり込んでみたくなってきましたね、『〜ツヴァイ』。


…『ラギ』の幸せは僕の幸せです。





■第四章『総評』


…とにかく、見事にまとめられた名作です。

イラスト・グラフィック・音楽・効果音による
キッチリとした世界観の統一がなされており、
ストーリーもゲーム本編に食い込むほど押し付けがましくなく、
ドップリと世界に浸(ひた)ることが出来ます。

「プレイヤーの想像力で補う余地」を残した
製作者の勝利といったところでしょうか。


…ドラゴンの成長も、
「攻略意欲」と「ドラゴンへの愛着」を増す意味で、
良い付加要素としてはたらいています。



そんな素晴らしい作品の重箱の隅をあえてつつくならば…

重厚な世界を演出する「暗めの映像」が、
敵の認識の妨(さまた)げになる場合がある
こと。

ドラゴンの成長に関わる重要な要素であるにも関わらず、
場所が判別しにくい「コース分岐点」。

そして、「エンディングの分かりづらさ」、

…と言ったところでしょうか。



…とは言え、それを考慮しても十分に楽しめる作品です。

有名なゲームなので遊ばれた方も多いと思いますが、
まだの人は中古ショップに走って即ゲットなさって下さい。
(新品はまず見つかりません)

サターン本体が壊れてしまう前に。


…そうそう、当作品はかなり自由に
カメラ視点 (主人公付近を基点としたもの) が変更できますから、
自分なりの「カッコいいカメラアングル演出」も楽しめます。

ちょっと監督気分。 友達に見せて自慢するも良し。



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