プレイステーション2用


『テトリスコレクション』


販売: セガ

プレイ時間 : 3時間

購入価格: 2500円

執筆日: 2006年 09月29日





■第1章 『復刻版に求めるものは…』


今回の作品は、僕にしては非常にめずらしい 発売日当日購入!

物も十八番の「パズル」なので、ここは1つ、「うへーい」始まって以来の
発売日当日批評に挑戦してやる!!
と無駄にヒートアップして書いた批評です。

内容が荒くなりそうなので最初にお詫びします。
時間の許すかぎり、全力で執筆! 夜露死苦。

(結局、一晩またいじゃったけどね、へへ…
しょーがねぇじゃん、前の会社の同僚のお別れ会で飲みダッタンダカラサ!)







『テトリスコレクション』は、落ち物パズルの
最高傑作『テトリス』ゲーム集です。


過去にセガ社から販売された
『元祖セガテトリス』『フラッシュポイント』『ブロクシード』に、
近年設定された「世界標準ルール」を採用した『ニューセンチュリー』を同梱。

『元祖セガテトリス』に至っては、モードを切り替えることで、
『システムE』バージョン(全体的に簡素)
『メガドライブ』バージョン(権利問題で発売中止となったアノ幻の…)
まで遊べてしまう大盤振る舞いぶり。

2500円とは思えぬボリュームのテトリス集です。




このテトリス集で僕が感動したのは、「フラッシュポイント」を遊んだとき、
ちゃんとキーレスポンスがいびつで遊びづらく
『オイコラ』という感じの不愉快な接着を体験できた点です。

いえ、冗談で言っているのではありません。

アーケード版をプレイした方ならご存知でしょうが、
セガの出す『テトリス』シリーズは基本的に入力タイミングにクセがあり、
中でも『フラッシュポイント』のそれは特筆モノなのです。

もっともこれはセガに限ったことではなく、
後年のSFC版『テトリス2+ボンブリス』(BBS)
『グランドマスター』(アリカ)で一応の完成を見るまで、
『テトリスプラス』(ジャレコ)『JoyJoyキッド』(SNK)などの
他メーカーを含めた共通の難点であったと記憶します。

(しかし「テトリス」て、プログラム的には大したことしてないはずなのに、
なんでレスポンスに遅延げな動きが見られやすいんだろう??)




で、話を『テトリスコレクション』に戻しますが…

なんで「いびつなキーレスポンス」等を感じたことがスゴイのかと言うと…
それはつまり、『入力タイミングに至るまで、作り手が
キッチリとこだわって完全移植した証だから』
であります。


遊びづらさも含めた高い再現度があってこそ、
かつてのユーザーはそこに『過去の自分を垣間見る』ことができ、
勉強用に購入した僕のような人間には『高い資料価値』が生まれるのです。

移植版に求められるのは、遊び勝手よりも何よりも、高い高い再限度

『テトリスコレクション』の製作スタッフは、そこをよく理解
されている方々である
と、この手触りから痛感した次第です。




以上、『過去3作品は、相当にモノスゴイ再限度』という、
急ぎ足の結論とさせていただきますゴメンナサイ。

「アーケードのテトリス黎明期」にひたりたい者は、
四の五の言わずに店に走れ! て事で。

『プロクシード』だけは、最後にプレイしたのが
15年近く前なので、さすがにチト自信がアレですが…







■第2章『新世紀バージョン』


さて、今回の批評の本題、『ニューセンチュリー』に入りましょう。
やはり批評の目は、「新しいもの」にこそ向けねば!

…と言いたいのですが、これ『新世紀ルール』なんですよね。
僕、これ以外のて『テトリスDS』(任天堂)しかやってないよアワワ

というか、それ以外で市販されてるものはあるの?「新世紀ルール」。
そこらへんを考慮していただきつつ、ヘッピリ腰でレッツ批評。




『キーレスポンス』

『グランドマスター』にはやや及ばないかな?
とも思いますが、かなり心地良いキーレスポンスです。

ただ、たしか『新世紀ルール』では、キーレスポンスに関する
入力時間も規定している
とかどうとかいう話をチラと聞いた事があります。

スタッフ的には、個性を発揮できなかったポイントなのかもしれませんね。




『説明がやや不足』

簡単ルールの『テトリス』ですが、
説明書とデモ画面でのルール説明が不足…
というか分かりづらい箇所が多い気がします。


ゲームモードごとにそれぞれのルールの有無を説明していますが、
例えば大きな「一覧表」を作って、○×方式で表現してみても良かったのでは?

さらなる詳細は、それぞれのゲームモードのページで追記して…




『得点表が無い』

『テトリス』のようなゲームにおいて、
どういう行動がどういう点数として評価されるかは、
プレイヤーの最大の注目点です。

が、肝心の『得点表』がマニュアルに記述されていません。


『Tスピンは高得点だよ』と言われても、
それが従来の基本テクニックに比べてどれぐらい
高く評価をされるのかが分からなければ、
ユーザーは進んで使う気にはなれない
と思うのです。




『画面の見づらさ』

これ、実はうちのテレビのせいだったら恥なのですが…

『ゴースト』が濃すぎるように思えます。
(ゴーストとは、現状のブロックの落下地点に半透明のブロックが表示されること)


そのせいで、『すでに置かれているブロック』と勘違いしたり、
『うっかり上キーを押して、落下させてしまったのか?』と勘違い
(というか己の不注意か?)したりして、心に迷いが出てスピーディに遊べません。

テレビの明度や彩度を変えても識別のしやすさが変わらなかったので、
それ以降、ゴーストは「オフ設定」で遊んでる僕です。


また、レベルが進むにしたがって
ブロックのグラフィックが変わるのですが、
(「元祖テトリス」⇒「ブロクシード」⇒ という感じに)
パッと見にブロックの体感的な大きさが変化し、
ケアレスミスにつながる
ことが度々ありました。

雰囲気に変化をつけたい作り手の思惑も理解できるのですが…




『選曲の制限』

慣れてきたユーザーは、最終的には必ず
『エキストラ』モードで遊ぶことになるのですが、なぜこのモードにかぎり、
曲が『TNC SYNCMIX』に固定されてしまうのでしょうか?
他の曲で遊びたいユーザーもたくさんいると思うのですが…?


ただ、「TNC SYNCMIX」は、サントラで確認してみると23分に及ぶ長大な曲なので、
もしかしたらゲーム進行にシンクロさせて作曲されてたりするのだろうか?

でも、「エクストラ」は無制限プレイモードだし、シューティングと違って
『テトリス』のプレイ時間はユーザーごとに異なるはず…

むむー、真相が知りたい。





『個人的なことですが…』

僕自身、ブロックの瞬間的な識別を「形」ではなく
『色』で行うクセがついているせいか、
『元祖テトリス』と『ニューセンチュリー』で
ブロックカラーが異なり、後半苦戦しました。


ただ、『テトリスDS』も、こんな感じのブロックカラーだったような気がする。
実はブロックカラーも「新世紀ルール」で決められているのかな?

「セガカラー」に切り替えて遊べるモードがついていると、
個人的に嬉しかったのですが…




『猿』

過去、同人誌で『テトリス猿を殴れるゲームがあるなら、
当方、10万円まで出す用意がある』
と公言した僕ですが、
このゲームではそれが部分的に実現されています。

そんな僕が、公約(何の)に反して2500円で買ったことは内緒です。(誰に)

セガダイレクトで「限定アレンジバージョンCD」
同時購入したので、きっと許してくれるはず。(誰が)


ただ、エンディングまで行くと、猿のやつが… 猿のやつがっ!!
発売したばかりの商品なのでさすがにオチは伏せますが、猿めっっ!!

猿を完膚なきまでにボコれるゲームがあれば、
当方、20万まで出す用意がある!




後日、ある程度以上得点(テクニック?)が上がると、
猿めの口調がプレイヤーへの尊敬に満ちたものになることが判明しました。

なるほどー。 そういう事だったのか。

でも僕はやっぱり、猿めを殴れるモードを切望します。

金属バットで… 頭蓋が陥没するほどに…









■第3章『まとめー』


なにやら細かい点を挙げて難癖つけてるような批評になってしまいました…。

それぐらい『テトリス』という作品に深ーーい思い入れを持つ者のこだわり、
と前向きに受け取ってもらえれば幸いです。



最初に結論したとおり、テトリス黎明期の3作品(機種違いも含めると5作品)
遊べるだけでも、資料としての価値が十二分にあります。

というか、『メガドラ版テトリス』が入っている時点でもう
セガファンにとっては二択では無いよね!
(僕は別にファンじゃないが) (あおっといてソレかよ)



アクションパズルゲーム企画者
勉強用に買っときましょう。 お奨め!!

すごいピンポイントなお奨めで申し訳ないですが。






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