Vodafone携帯用
『キラクル』
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販売: BTDスタジオ
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プレイ時間 : 2時間
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購入価格: 315円
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執筆日: 2006年 09月24日
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(この批評の原文は、2006年2月に執筆しました)
■第一章『きらりオリジナリティ』
『キラクル』(BTDスタジオ)は、
アクションパズルゲームです。
フィールド内に積みあがった『4色の宝石』たちを並べ替えて、
「4個以上隣接」させると消滅します。
その上に載っていた宝石は足場を失って落ち、
並びが変わった事でさらに「4個以上の隣接」が起これば
『連鎖』。
そんなこんなで
『一定数の宝石を消滅させればステージクリア』です。
…と、ここまで聞くと、
『なーんだ、よくあるタイプの落ちゲーと似ているじゃん』
と思われるでしょうが…
それ以外の部分でかなり特異なオリジナリティが見られます。
まずは、そんな当作品の特異性を考察してみましょう。
■第二章『こんな流れ』
当作品の流れは、だいたい以下のような感じです。
まず、フィールド内に、上からドカドカ『宝石』が降ってきます。
この時点でも「4個隣接したら消滅」のルールが
適用されるので、ボカボカ宝石が消えます。
『ZOO KEEPER』(ROBOT)と似ていますね。
ですが、
この時の消滅は
『プレイヤーの消した宝石』としては
カウントされないので安心です。
(安心というか、ちゃんと自分で行動しないと「成果」として
認められないところが、「きちんとゲーム的」というか…)
降ってくる宝石の大きさは均一ではなく、
中には
『スーパーパズルファイターEX』(カプコン)で見られるような
『縦横が2倍』であったり、大きなL字型、棒状などの
『塊』も混じります。
ステージが進むほど、より大きな塊が出現しやすくなります。
フィールドが安定したら「ゲーム開始」。 宝石を並べ替えます。
が、この操作方法が独特で、まず決定ボタンを押すと
『現在のカーソルのある場所を含む上下左右、合計5ヶ所』に
カーソルが広がり、「上」を入力すると「上と中心を入れ替える」という感じで、
『中心の宝石と、入力方向にある宝石を入れ替える』
という、かなり奇特なコントロールが要求されます。
『宝石が4個以上隣接』すると、それらが消滅します。
開いた隙間には、上に積まれていた宝石が落ち込んだり、
さらに上空から宝石が補充されるなどされます。
その際、
『連鎖』が発生する場合もあります。
こうして、
『ステージ規定数以上』の宝石を
消滅させれば、
ステージクリアになります。
規定数に達する前に『タイム』が無くなってしまうと、
ゲームオーバーです。
■第三章 『塊を処理せよ』
上記の説明を見るかぎり
『ずいぶん運まかせな…』と
心配されるかも知れませんが、その運をある程度
コントロールするテクニックが存在します。
それは、
『「塊」を優先的に壊したほうが有利』という点。
実は当作品では「全ての宝石」を動かせるわけではありません。
動かせるのは『一番小さい宝石』だけで、
「塊」は一切位置を変えられないのです。
そのため、それらが「傘」や「壁」になって
フィールドに大きな空間ができてしまい、
後々不利になる可能性が高くなります。
「塊」付近の小さい宝石を消す際に、そのあたりも考慮する必要性があり、
それが
当ゲーム独自の「ゲーム性」を生んでいるわけです。
塊は、大きさに関わらず『1個の宝石』として判定されるので、
大きな塊が、しかも複数隣接している箇所を的確に処理すれば、
後々の展開はグーンと有利になります。
パーツのランダム出現による 高い偶発性 を、
ユーザーによる『大きな塊の処理の良し悪し』という
自発的アクションによって、ほどよく上下させる。
『テトリス』などの秀逸なアクションパズルに見られる要素が、
この作品には内包されているのです!
これは正直、
感動させられました。
■第四章 『さらなる、もう1歩』
だからこそ、当作品がさらにもう1歩踏み込めなかった
ゲーム的弱点が惜しくて仕方がありません。
最後にその辺りを指摘してみましょう。
「塊の処理の良し悪し」によって確率を上下させられるとはいえ、
当作品の偶発性はかなり高いものです。
ある部分を消しただけで信じられないような連鎖が決まり、
一気にステージクリアになることも多いですが、所詮は
『自分で熟考した結果ではなく、乱数に助けられただけ』
なので、うれしさは薄いです。
現在のシステムでは、
『時間内にステージ規定数以上の宝石を消す。
消せなければゲームオーバー。コンティニューは無限。』
という延々遊ぶモードが1つ付いているだけ。
これはもったいないです。
当ゲームのシステムを活かすなら、最低でも…
★『難度選択をすると、ランダムでステージが自動作成』
(クリアできるかどうかのハラハラ感を味わう。 『フリーセル』などと同様。)
★『パズルモード』
(ちゃんと手順を踏めば、必ずクリアできる配置になっている問題集)
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…ぐらいのモードは、最低限そろえてほしいものです。
そういった
牽引があれば、当作品の良さは
さらに理解されやすくなる事でしょう。
こういうシッカリしたゲームには、
タイム制限は不要だと思います。
アーケードゲームじゃないんだから、インカムも気にしなくてイイし。
じっくり自分の意思で考え、決定して、
その果てのゲームオーバーなら、
プレイヤーの納得度もグンと上がるはず。
ステージ作成が完全にランダムまかせなため、
どうしても
物理的に突破できない場面が作られてしまうことがあります。
このゲームの
パーツ移動は
「一番小さいブロック同士の位置交換」に限られるため、
『一番小さいブロックで連結された並びの中に、同じ色のブロックが
4つ以上存在しなければ、ゲームオーバー確定』なわけです。
自分の意思ではどうにもならないので、ちょと不愉快ですね。
だからこそ、
『フリーセル』や
『上海』のような、
「ステージクリア = ゲームクリア」
という形式のほうが相応しい気がするのです。
■第五章 『とはいえ…』
なんか久々に、
すごく興味深く、かつ新しい感覚の作品
に出会えた気がします。
ネットで軽く調べたかぎりではどうも「外国メーカー製」のようですが、
こういうゲームを作れる人が日本にいるなら、
ちょと
一緒に物作りを追求してみたい心地。
この人が日本人でありますように…
(祈
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