プレイステーション用ソフト

『トール ∞ (アンリミテッド)

販売…テクノソレイユ        購入価格 1500円

執筆日:2002年 8月20日





■第一章『概要〜』


…今回は、かつてないアイデアで挑むパズルアクション
『トール∞(アンリミテッド)』(テクノソレイユ) を紹介します。


まずは、ゲーム目的の説明から。



主人公は、「建設中のバベルの搭」の最上部にいます。

なぜか下から1段ずつ搭が崩れてくるので、
それに追い付かれないように
上へ上へと搭を建設して逃げてください。







根元が1段でも崩れたら搭自体が倒れるのでは?

という基本的な疑念は、あの青い空ポイです。





…で、ゲームの概要は以下のとおりです。
ちょっと長いけどガンバって読んで下さいねー。


@搭は、外周をグルリと「18個」の正方形のブロックで囲まれている。
所々に、ランダムにブロックが置かれている。

A主人公は、この外周にそって動くことができる。
(どんな高低差も無視して進める。)

B主人公は、「置かれているブロック」を
外周にそって転がして移動させることができる。
1歩分移動させるごとに、ブロックは「90度」ずつ転がって進む。
(ただし、左右を他のブロックで囲まれているものは転がせない。)

Cブロックの表面には「色」が塗られている場合がある。
動かしたブロックと、置かれているブロックの表面の色が同じになると、
両者の足元から「新しいブロック」が生えてくる。

D 上記Cの直後から4秒ほどが「コンボタイム」なので、
これが切れるまでに別のブロックどうしの色を合わせれば「コンボ成功」。
通常より多く、「新しいブロック」が生えてくる。

E生えてきたブロックを外周にズラリと「18個」並べれば、
搭が1段高くなる。


F 以上をくり返して、一定時間ごとに1段ずつ上にあがってくる
「ヒビ割れ」に追い付かれないよう逃げつづけるのが、
このゲームの目的です。




…以上。 お分かりー?






■第二章『問題提起〜』


…同じ色のブロックをそろえることで「消える」のではなく
『増える』というのは、逆転の発想ですね。

『増えたブロックを利用して上へ上へと逃げる』という設定も
自然で、すんなりと理解でき、好感が持てます。

操作感も心地良いです。





…なのにねー。 なんかねー。


遊んでてあんまり面白くないんですよ、なぜでしょう?





…こんな時は、「問題点の抽出」ですね。 レッツ抽出!



@ ブロックは、移動させるたびに「必ず90度回転してしまう」ため、
実は発生した時点ですでに
「色合わせができる他のブロック」が決められてしまっている。

プレイヤーにできるのは、いち早くソレを見つけることだけで、
自分なりのブロック配置を準備する自由度が存在しない。

結果、「コンボを狙ったブロック配置」などの『長期的戦略』とは無縁の、
目先のブロックを延々つなげていくだけのような
単純な展開に陥ってしまう。



A 『単純にブロックが増えるだけではダメで、
「18個」のブロックを外周にグルリと並べて、やっと1段上昇』

という構成が、ゲームテンポを悪くしてしまっている。

制作者もそこに気付いたらしく、
「ヒビ割れ」の上昇スピードを極端に遅くしてバランスを取っているが、
逆にそのせいで『追い付かれもしないけど引き離すこともできない、
イライラする状況』
が延々と続き、遊んでいて不快。

プレイ時間自体も、内容の淡白さに比べて長すぎるように思える。



…といったあたりが、大方の不満の原因かと思います。





で、普段ならココらで『ユーザーなめてんじゃねぇぞゴルァ』とか
汚いヤジを飛ばしたりするところなのですが、今回は出血大サービス。


内容のシンプルなゲームを進んで商品化した
「テクノソレイユ」スタッフの皆さん勇気に敬意を表して、
小生の卓越した頭脳より出でたる改良案をご提供申し上げる所存ー。



返却不可(爆)



…とか、ネット依存野郎は書くんだろうな。 この場合。






[ 改良案@ ]

「ブロックを『横から押せる』ようにしてはどうか?」



…押されたブロックは、「移動はするが、転がらない」ようにする。

これで、今まで以上に
「表面の色を考慮したブロック配置」が容易になり、
プレイヤーの自由度を増すことができる。

…また、『ブロックどうしの色合わせがしやすくなる』ため、
より大きな連鎖が狙えるなど、ハデな展開にもしやすくなる。

当然、押した先に別のブロックがあるときは、そのブロックは押せない。


また、当ゲームは、ブロックを転がして移動させたときに、
その勢いを利用して『1段だけ段差を上ることができる』のだが、
横から押して移動させたときは『段差を上れない』ようにする。

(↑ これ、けっこう重要)




[ 改良案A ]

「搭の外周を『ブロック10個』ぐらいまで縮小する」



…「搭の外周がちぢまってチマチマした外見になる」等、
見た目の問題もあるが、外周の形成スピードは従来の倍近くになるため、
全体のプレイテンポの印象も良くなるはず。

当然、「ヒビ割れ」の上昇スピードのバランスも再考する。




ついでに…


[ 改良案B ]

「『逆転性の高い要素』を付加する」



…そろえると大量にブロックを生む「ボーナスブロック」や、
特定の条件をクリアしないと上に積み上げられない「邪魔ブロック」。

ありきたりだけど、ゲージを溜めることで有利な状況が発動する
「魔法」なんかも、使いようによってはゲーム性を高めますぜ、
テクノソレイユさんー。 ←なれなれしい





…て、とこでどうですか? テクノソレイユさんー。 ←なれなれしい

『トール』の続編を作りたくなってきたでありましょう?



こういうゲームを作る人が大好きな僕なので、
個人的に応援しております。

もう、会社自体が無くなっているかもしれませんけど、
例え他社に行くことがあっても心意気を忘れずにガンバって下さりませ。


僕もガンバりますよー。 色々と。




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