Windows PC用

『お宝ほりっく OTTIKI』




 筆者プレイ内容 : Lv.38、ティキ像39個

 制作 : バスキュール

 執筆日 : 2011年 05月09日









■第1章 『濃い面構えの2頭身』



『お宝ほりっく OTTIKI(オッティキ)』は、
いわゆるソーシャルゲームです。


東南アジアのほうの
濃〜い顔立ちのお面を思わせる顔なのに2頭身


…というギャップが不気味(ほめ言葉)な生物
『Ottiki (オッティキ)』を操作して地面を掘り、
その下に眠るクリスタルや宝物をゲットしていきます




ちなみに自分は、当ゲームは mixi上でプレイ。

マイミク1名のみと協力という寂しい状況
(このゲームを遊んでいるマイミクが1人しかいなかったのです)
なので、『多人数協力』の面での遊びこみは浅いかもしれません。


以下の批評は、そのことを前提にお読みいただければ幸いです。







■第2章 『基本システム』



長いけど、がんばって読んでくださいね(笑)




『こうやって掘る』


オッティキを操って地面を掘る…
と言いましたが、実は掘るべき場所は決まっています

自分と、NPCとして用意されているキャラクタ2人が、
それぞれ1画面ずつ『自分のフィールド』を持っており…

1画面につき『3ヶ所』、
3つのフィールドで計9ヶ所
地面が出っぱっている箇所があります。

つまり、ココが掘れる場所。
当ゲームでは『モツモツ』と呼ばれています。

(が、分かりにくいので、当批評では「出っぱり」と表現します)


出っぱりをクリックしてやれば、
自キャラのオッティキがそこまで走っていき、
手に持った石器でポコポコポコと地面を掘るのです。


その結果、さまざまな用途に使用できる『クリスタル』(資金)や、
フィールドを飾る『デコレーション』
さらには『各種アイテム』などが出土されます。

また、このとき、
出っぱり難度に応じて体力が消費されてしまいます。
(必要な体力は、マウスカーソルを出っぱりに乗せたときに表示される)


一度掘った場所も、
他のフィールドに行って帰ってくれば復活して、
何度でも掘ることが可能。

もちろん、何が出るかは掘るたびに異なります。



なお、出っぱりがあるからといって、
「必ずしも掘れる」というわけではありません


掘るために必要な「体力」が残っていなければ、当然掘れませんし…


物によっては、
『掘るのに必要なパラメータ』『必要人数』
指示されているものもあるからです。

詳細は、以降をお読みください。





『体力』


主人公の体力は、3分経過するごとに、1ずつ回復します。

例えば最大値が120なら、
360分(6時間)で全回復するわけです。


レベルアップなどによって、最大値が上昇します





『まんぷく度』


体力を回復させるために、
アイテム(食べ物)を買って食べることができるのですが…

回復アイテムを食べると、
「まんぷく度」が上昇するようになっています。

食べることで、これが100を超えてしまう場合は、
その回復アイテムを使うことはできません


大きく回復する食べ物ほど、
まんぷく度も大きく増えてしまいます






『NPCと、パーティを組む』


出っぱりの中には、先ほどふれたとおり、
1人では掘れないものも混じっています。

そこで必要となるのが、『パーティ』

自分以外のフィールドに行き、
そこに住むオッティキと交渉することで、
彼らとチームを組むことができる
のです。

チームになると、主人公のパラメータは、
仲間になったオッティキたちのそれとの総計になる
ため、
普段なら能力不足で掘れなかった出っぱりも
掘れるようになるかもしれません


当然、パラメータの高いオッティキと組んだほうが有利です。


組んだオッティキには『掘れる回数』(ランダム)があり、
その回数だけ自分と一緒に地面を掘ると、
自動的にパーティから外れて自分のフィールドに帰っていきます。

そして、以後8時間は眠った状態になり、
起きるまでは再びパーティに誘うことはできません



ちなみに、パーティへの誘いは必ずしも成功するわけではなく、
10%ぐらいの確率で拒否されてしまう場合があるようです。

パーティの誘いに失敗しても、相手のオッティキは、
8時間眠った状態になってしまうため…

ランダムでひいてしまう『ハズレ』と考えたほうがよいでしょう。


また、仲間の「掘れる回数」が残っていても、
自分の体力が少なくなってこれ以上掘ることは(しばらく)無理だな、
と判断したときは、手動でも仲間と別れることもできます

この場合も、そのオッティキは
8時間の眠りについてしまいます。

一見するとムダに見えますが、
例えば「仲間の掘れる回数が、あと1〜2回しかない」状態で、
自分の体力が大きく回復するまで半日近くも待つより…

一度別れて、あらためてパーティに誘いなおせば
「掘れる回数」もリセットされるため、
単にパーティを組んだまま体力回復を待つよりも、
得な場合が多い
です。





『リーチに発展(笑)


オッティキが出っぱりを掘ると、クリスタルなどが出土しますが…

たまに、掘っているオッティキたちが
「はっ」と顔を上げて、
猛然とさらに深く掘り始める
ことがあります。


これは、普段出土されるものより
レアな何かが発見された
ことを示し、
パチンコ・パチスロで言うところの
『リーチアクション』のようなものです。


また、上記のリーチアクションに入ってしばらくすると、
さらに画面がアップになり、
オッティキたちがのけぞったまま狂ったように地面を掘るアクション

に移行することがあります。


これこそが、後述の、
『ティキ像』発見 が確定したアクションです。





『ティキ像』


当ゲームで最高峰のレアアイテムが、
『ティキ像』 と呼ばれる彫刻です。


顔面像が主体ですが、実に種類が多く
僕の場合「39個」出土していながら「34種類」と、
ほとんどダブリが無いほどです。


そして、このアイテムの特殊な点は、
出土したものを自分のフィールドの「ティキ像置き場」に、
トーテムポールのように積み上げていく
ところにあります。

つまり、ティキ像を見つければ見つけるほど、
トーテムポールはグングン高くなっていく


この高さを友達と競い合うことは、
このゲームの1つの醍醐味
だと思います。





『コレクション』


「コレクション」は、
そこに指定された6種類の宝物を全てそろえると、
ボーナスとしてデコレーションなどがもらえる


という、宝探し系のゲームには、
まず間違いなく含まれている
要素です(笑)





『レベルアップ』


出っぱりを掘ることで得られる経験値が
規定量に達するたびに、レベルアップ。

自分のオッティキの基本パラメータを、
任意に少しずつ成長させることができます。



上昇させられるのは、
「たくましさ」 (出っぱり掘るときの体力が少なくて済む)
「かしこさ」 (経験値がより多くもらえる)
「じょうぶさ」 (体力の上限が上がる)
「かっこよさ」 (パーティの効果が上がる)
「うんのよさ」 (良いものが出土しやすくなる)

…の5種類。


僕の場合、体力回復に時間のかかりすぎるゲームと感じたので、
「じょうぶさ」はほとんど上げず、それ以外のパラメータを上げて、
スピーディな成長と一攫千金を狙うキャラにしてみた…

つもりなのですが、
実際のところはよく分かりません(笑)


あと、購入できる「装備」も、
レベルアップにしたがって増える
ようになっています。





『装備』


自分のオッティキは、
出土したり購入した「装備品」に着替えることで、
パラメータを上昇させることができます



装備は基本的に、
南国系の開放的な薄着や水着などが多いのですが、
東南アジア感バリバリのイカつい顔面の主人公が
それを着てうろつく姿は、負の意味で18禁

キャラの姿を2頭身にとどめた制作サイドの好判断に
拍手を送りたいところです(笑)





『フィールドの装飾』


出土したり、購入した「デコレーション」は、
自分のフィールドに自由に飾ることができます

中には、一定期間で、
成長 ⇒ 開花 ⇒ 枯れ
という時間に比例した変化を見せる「花」などもあります。








■第3章 『お友達との協力要素』





『マイミクと、パーティを組む』


パーティは、NPCはもちろん、
マイミクとも組むことができます。

しかも、マイミク自身が随時育てているオッティキなので、
まず間違いなくNPCオッティキより高能力

発掘はグッと楽になります。





『おねだり・プレゼント』


6種類の宝物を集めなければならない「コレクション」…

宝物の出現内容はランダムなので、
当然そこには片寄りが生まれます。

それを埋めるのが、
この手のコレクション系ソーシャルゲームの定番、
『仲間とのアイテム交換』です。


アプリの告知機能(mixiの基本画面で確認できるらしい)を使って、
自分のほしい宝物をマイミクにおねだりしたり、
あまっている宝物マイミクに贈ることが可能です。


ただ、別の宝探し系アプリで、
『常に、自分のほしい宝物を5種類、
参加しているマイミク全員に告知できる機能』

(逆に、マイミクの欲しい物も分かる)
を見ているため…

使い勝手の悪さを感じずにはおれません。





『フリーギフト』


1日に1回、マイミクに対して
プレゼントを贈ることができます。

贈れるのは、基本的に体力回復アイテムですが、
時期によってはキャンペーンアイテムも可能です。







■第4章 『課金による要素』



課金によって入手できるコインによって、

パラメータ上昇が極端に高い『Limited 装備品』
『めずらしいデコレーション』
『「まんぷく度」の上昇が少ないか、まったく上昇しない、回復アイテム』
パラメータなどを一時的に有利にする『シークレットアイテム』

などの購入が可能になります。







■第5章 『良い点』





『全体的な心地よさ』


画面内でやるべきことが少ない
ということもあるのでしょうが、他のアプリに比べて
『画面が軽い』 『レスポンスが心地よい』
というのが、当アプリの印象です。

ゴテゴテ装飾でクソ重いアプリを遊んだ後などは、
さわっていてホッとします(笑)


また全体的に、
デザインセンスの高さ
を感じさせます。





『アクションの巧みさ』


このアプリの一連のアクションには、
その巧みさに「ハッ」とさせられるものが多いです。


レアなアイテムを発見したらしい瞬間の、
「それまで下を向いて掘っていたオッティキたちが、
ハッと顔を見合わせて、猛然とさらに深く掘りはじめる姿」

も上手いですが…


ティキ像発見が確定したときの、
「のけぞって興奮状態で地面を掘っている
残像つきのオッティキたちに向かって、
画面がグングンとズームアップすると同時に
ジワジワ暗くなっていく演出」

(相対的に、オッティキたちが暗闇の中に浮かび上がる)
などは、感嘆の一言です。


おそらくですが、
この演出にたずさわったグラフィッカーさん(あるいは企画者さん?)は、
パチンコ・パチスロあたりに関わったことがあり、
こうした狭い画面内での的確な演出を学んだのでは?
と想像しています。

オッティキたちの素振りをリーチアクションと考えると、
とてもシックリくるからです。







■第6章 『悪い点』





『ノロノロの展開』


最初の頃こそ、サクサクと進むこのゲームですが…

1回の掘りに必要な体力がけっこう大きい点や、
「まんぷく度」という制限によって
連続の体力回復ができない点

…にも関わらず、回復系アイテムの性能が悪く、
展開の遅さにウンザリして、
ついついプレイの間隔が開きがちになる
のは、難だと思います。


驚いたのが、
序盤で最大の回復力を誇る「おにぎり」ですら、
主人公を全回復できないという点


おにぎりの回復値である「100」という数字を見て、
てっきり 100% だと思っていたら、
本当にそのまま「体力100ポイント分」だったのです。

でも、主人公はそもそも基本値からして体力100であり、
それがレベルアップやパラメータの振り分けで
最大値が上がっていくため…

100ぽっちの回復は、それほどうれしくないというか、
明らかに魅力不足なのです。


レベル20になった頃には、まずほとんどのプレイヤーが、
物足りなさを感じずにはおれなくなるのではないでしょうか?





『新着メールが分かりにくい』


画面右上の小さなメールマークに
小さな数字が付くだけなので、分かりにくいです。

始めてしばらく、
マイミクさんからのメールに気がつけず
申し訳ないことをしてしまいました。





『キャラが可愛くない』


まあこれは慣れですが(笑)

僕もプレイしているうちに、慣れました。

あるいは世間では、こういうキャラクタが
「キモかわいい」ということで受けるのでしょうか?





『ティキ像の高さが分からない』


たしかに、台座の根元の「数字」を見れば、
積み上げられたティキ像の数は分かります。
(画面下部のお友達リストでも、数字だけは確認できますね)


が、視覚として実感できる場面は、
新しいティキ像を発見したときの
「積み上げアニメーション」時のみで…

しかも、プレイヤー本人にしか見ることができません


これが、いつでも誰にでも
客観的に見比べられるようになっていれば、
競争心が生まれ、プレイヤーのモチベーションも
変わってくるのではないでしょうか?








■第7章 『最後に』



僕は最初このアプリを
「宝探しゲーム」だと思っていたのですが…

チクチクと遊んでいるうちに
「あぁ、そうか」と気がついたことがあります。


このアプリは、お宝発掘という装飾を施した
『おみくじゲーム』 なのではないか?という点です。



まれーに出る『ティキ像』は、いわば『大吉』です。

プレイヤーは、適度な工夫と、
フィールドのデコレーションを楽しみつつ、
『大吉をいくつ引けるかな?』
『仲間よりたくさん大吉を引いて、自慢したいなw』

という、ほんのりしたワクワク感をまったりと楽しんでいく
そんなアプリなのではないでしょうか?


「まんぷく度」による、
体力回復アイテムの使用制限がやけにキツいあたりからも、
作り手としては、あまり連続してこのアプリで
遊んでほしくない
のかもしれません。

それこそ、
1〜2日に1回思い出して、さわってもらえればOK
ぐらいの意識なのかも?



『東南アジア系のキモカワキャラを使った、まったりおみくじ』

それが、『お宝ほりっく OTTIKI』の正体なのかもしれませんね。





というわけで、
「うへーい」初の『ソーシャルゲーム』のゲーム批評
いかがだったでしょうか?


もう少しソーシャルげな
『仲間プレイヤーとの協力によって生まれる要素』
を批評したかったのですが…

先にも書いたとおり、
プレイしているマイミクさんが1人しかいなかったので…(苦笑)


「それはまた、次回のお楽しみに」
ということにしておいてください(笑)






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