監督:
長崎俊一
『死国』
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1999年 日本
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執筆日: 2007年 01月27日
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■第1章 『悪い人ではないんだが…』
怖い話し大好きっ子(30代)な小生ですので、
遅ればせながら借りて観てみました
『死国』。
えー、大ざっぱな出だしはですね…
(以下もちろんネタバレなので、イヤな人は見ちゃダメ)
四国の片田舎に住む主人公の「ひなこ」ちゃんは小学生で、
近所の同級生「さより」ちゃんと「ふみや」くんと仲良しだったが、
お家の都合で東京に引っ越したが、大人になってからなにかの都合で
自分だけ実家に帰ってきて、でも「さより」は高校の頃に死んでいて、
同じく大人になった「ふみや」くんと再会して、そして村に不吉な事件が起こるのです。
…まぁ、可もなく不可もない平均的な出だしですね。
で、その後は、主人公の周りに平均的
(よりユルい)な怪異が起こり、
片田舎ならではの底々の疎外感を味わったり、「ふみや」くんと良い仲になったり、
四国八十八ヶ所の霊場めぐりは封印だったり、逆に巡ると封印が解けたり、
「さより」が生き返ったり、生き返ったら怪力だったり、
封印されたり、ついでに「ふみや」くんも封印されたりします。
はぁ…
実は他にも色々と評価の原文を書いていたのですが、
どうもそういうのは
枝葉のような気がしてきて消してしまいました。
1文にまとめると…
『平均的なレベルの、どこにでもある
「死んだかつての恋人が生き返る」系の話を最低限まとめて、
全体的に薄味にして、ボケた感じの画面にして幻想感を出した代物』…
まぁ… そんな所だと思います。
とにかく、見てて本当に眠い作品でした…
音楽でババーンと盛り上げたりしないところは
潔くて個人的にすごく評価したいのですが、
それ以外の所も盛り上がらないので、
「単に、製作者が盛り上げるのがきらいなだけでは?」とも思えます…
登場人物たちは、どう考えても異常事態
(「さより」の父の病室の天井に数字の16が浮かぶとか)に直面しているのに、
「うーん、これは何を意味しているんだろうね」とスンナリ受け入れたり、
「昨日、さよりちゃんに遭って…」などと真顔で話し合ってるので、
別の意味で恐怖でした…
あと、おそらく実際に四国で撮影しているのでしょうが、その割には
名所らしい名所も出ず、風景的にハッとさせられる場面も少なくて、
なんとももったいなかったです…
「八十八ヶ所めぐり」にかこつけて四国各地の風景を織り交ぜるだけでも、
十分
付加価値になったと思うのに…
全体通してそんな感じで、正直いま感想書きながらも眠くてしょうがない。
「どうでもいいじゃん…」という気持ちになってしまう。
物腰は丁寧なんだけど、対面したその日の夜に
もう顔を忘れて、どうでもよくなってしまう人物のような…
そんな映画でした…
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