『機動戦士ガンダム』 (劇場版)





1981年 日本

監督 : 富野由悠季



執筆日 : 2009年 06月11日





■第1章 『ダイジェスト』


『機動戦士ガンダム』は、同名のTVロボットアニメ
1クール目(1〜13話)をダイジェストした劇場版です。

単なるダイジェストではなく、
一部に新作カット・描き直しがあり、
音声も再収録されています。


ただ、13話というボリュームを2時間ちょっとにまとめたせいで、
TV版を観ている者にとっては説明不足・描写不足な点も多く、
「これは、直前にあの描写があってこそ重みが増すのに…」
といった味気なさを感じる箇所が多々見受けられます。


また、音声の再収録によって、
ココ一番という箇所以外はBGMがほとんど無くなり、
全体的に重々しく地味な選曲になっているせいもあって、
TV版のようなメリハリある抑揚にも欠けてしまった感があります。

逆にいえば、TV版がそれだけ凝縮した作りの名作だった証ですが、
『それなら、TV版を観たほうが良いじゃん』という話になってしまいます。



いや、正直、その一言で済んでしまいそうな気がします

劇場版を観るよりも、TV版の第1クールを
全て観るほうを僕はお勧めします。


その後に劇場版を観て、
「ふーん、2時間にまとめるとこうなるのか」
という違いを、楽しんだり、勉強してみる…

そんな所ではないでしょうか?



…というわけで、今回の批評は終了です。

いや、だって、こんなにTV版と違いが無いとは
思ってなかったもので…
観てビックリでした。

U以降は新作カットも増えている、という話を聞いたので、
いつかそちらも観てみようと思います。






[戻る]