スーパーファミコン用ソフト
『スーパーEDF』
販売…ジャレコ
購入価格 2000円ぐらい
■第一章『パセサジー』
…『スーパーEDF』は、「ジャレコ」の横スクロールシューティングゲームです。
ただ、ジャレコは2000年の冬頃に経営再編などから社名を変更。
「パシフィック うんたらこうたら〜」とか言う、
トンでもなく長い社名になってしまいました。
言いにくい上に愛着が無いので、私は略して『パセサジ』と読んでいます。
自分で作っておいてなんですが、
最初の『「パ」シフィック』以外の部分が何の略なのか
忘れてしまいました。
…多分、
「パ」シフィック
「セ」バスチャン
「サ」イクロップス
「ジ」ンロ楽しいお酒
あたりだと思われます。 ←何者?
■第ニ章『システム』
…このゲームは、ステージ毎に、8種類の特徴ある
武器のうち1つを、自由に選んで戦うことができます。
また、敵を倒せば倒すほど「経験値」が貯まっていき、
一定値に達すると、レベルアップして武器が強くなります。
それによって自機とオプション機のフォーメーションが増えることもあるので、
後半ステージに行くほど戦法に幅が出来てきます。
…結構うまく考えられているように思えますが、実はそれがワナです。
と言うのも、このゲームは、上下左右あらゆる方向から敵が
接近してくるケースが多く、したがって「ステージ1〜3」では、
ホーミング系の武器(『ホーミングショット』か『サーチレーザー』)
以外を装備して出撃すると死にます。
また、「ステージ4〜6」では敵が鬼のように固くなるので、
『グレネード』以外を装備して出撃すると死にます。
ハードな「漢(おとこ)のゲーム」と言えます。
■第三章『風景』
…『スーパーEDF』は、背景にも秀逸なものが多く、
特に自然物をメインとした風景は特筆モノの美しさです。
『ステージ1』は雲海なのですが、広々とした雲原の美しさもさることながら、
よく見ると自機の手前に半透明のモヤがかかっています。
半透明と言えば「フェードイン・アウト」にしか使っていなかった
当時の開発者の発想力をあざ笑うかのように、
『EDF』の雲海は美しく輝いておりました。
『ステージ2』では、紫のネオンが地表を覆う都市上空での戦いになります。
よく、少し離れた高台から都市の夜景を眺めると、
道に沿って並んだネオンたちが、まるで光の扇のように見えますが、
それがズラリといくつも横に並んでいます。
消失点が大量に存在する珍しい背景です。
美しいけど遠近感メチャクチャです。
『ステージ3』では広い洞窟内に、青く澄んだ水面が広がっています。
壁面のこげ茶色との組み合わせが、独特の美を奏でています。
『ステージ4』は、戦いの舞台を宇宙に移します。
巨大な円筒形コロニーのそばでの戦闘で、後半、
レーザーが撃ちこまれてコロニーがスッパリ切れてしまいます。
斬鉄剣で斬られたかのような美しい切り口です。
『ステージ5』では、月面基地上空から旋回しつつ突入をしかけます。
もちろん背景である月面は、スーパーファミコンの
回転機能を使って、ジワジワと回転させてます。
…このように、それぞれのステージが中々に美しいです。
なんというか、当時の技術でできる見せ方の「うまい部分」だけ
抽出して見たような得した気分になれる背景です。
■第四章『イカすBGM』
…当ゲームの作曲者は『多和田さん』とおっしゃる方で、
他のジャレコ販売のゲームもいくつか作曲されている方です。
「ジャレコ」以外にも、バンダイの『ゼクシード』、
ヘクトの『イーハトーヴォ物語』なども作曲されており、
懐かしくも哀しげな雰囲気を持つ丁寧な曲作りには定評があります。
曲はアーケード版がオリジナルですが、スーファミ版を移植するにあたって
ステージ構成が変えられたらしく、「ステージ4、5」のBGMが新曲
(開発中のボツ曲の再利用かも知れませんが)になっています。
オリジナルの音源が持っていた金属的な高音がスーファミ音源では
再現できないようで、全体的にモッタリとした曲になってしまっています。
ただ、エンディングのBGMはスーファミ版のほうが、
軽快でカッコいい感じがするので好きです。
…なんだかんだ言っても、ジャレコのゲームは「全体的な統一感」と
「手ざわり」という点で、とても丁寧に作られていたように思えます。
これで、もっと斬新なアイデアを練れれば… と思うと、
ちょっともったいない気もします。
個人的には『EDF2』を引っさげて
華麗なる復帰を果たしてほしいメーカーです。
がんばれよ『ジャレコ』ー。 いや、『パセサジ』ー。
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